僕の八ヶ岳話 59

新しい職場に移って変わったのは職場の環境・・・仕事の内容もだが、人間関係も大きく変化した。それまでの工場のあの作業服を着てまるでロボットのように無言で無表情で働く労働者たち・・・それとは真逆な人種がそこには居た 僕が所属している会社からは何人もの従業員がそこへ派遣されていた まずゴルフ場やロッジの清掃を担当する人員、これには主に地元から雇えられた女性が数名 設備管理のエンジニアが1人 そして僕が勤めるロッジのフロント係りが6人 そのうち2人は日勤で残り4人がナイトフロント、僕はその4人のうちの1人となった 前の職場との大きな違いは人間関係だった ロッジの清掃のおばちゃんたちもフロント担当の人間たちもみんな気さくでそして和気あいあいとしていた 挨拶はもちろん、冗談を言い合ったり言葉を掛け合ったり・・・山梨に来て「もしかするとここの人たちは普通の人間関係を持たないのか?」と思ってた僕の疑いは払拭された あの工場が異常だったのだ

フロントマンは皆山梨から来ていた 日勤の2人は僕より少し年上、2人とも気さくで面倒見が良かった とくにそのうちの1人のOさんとは僕はすごく気が合った 彼からはその後渓流釣りや山菜採りなども教わった ナイトフロントは僕と同年代のMさん、この人もすごく好人物で話がよく合った あとの2人はまだ20代前半のFとA この2人もとても気のいい連中でちょっといわゆるヤンキーぽい感じなのだが、面白い連中だった

そして僕は気付いたのだ この土地では役場や工場に勤めるのは真面目でお堅い人間 こういった接客とかサービス業なんかに就くのはちょっと不良っぽいわゆる「はぐれ者」なんだと

そうだよなあ・・・元々ミュージシャンなんかやっててライブハウスで働いてた僕にはこういった連中のほうが合うに決まってる そう気付かされたのだった

高円寺ライブハウス ペンギンハウス出演するには?

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