僕の八ヶ岳話 60

ナイトフロントの仕事はそれまでの工場の仕事と比べてもはるかに楽で快適だった 主な内容はまずチェックインするお客さんの受け付け それもマニュアルどおりにやればいいだけで、まず名前をうかがい予約内容と違いが無いかチェック

「○○さまですね 本日から明後日までの2拍、お部屋はスタンダードツインで宜しかったですね それではこちらにご署名お願いします 有難うございます それではお部屋は○○号室です そちらの階段を降りまして右へ行って3番目のお部屋でございます なお、レストランは別棟で表に出られて右方向の建物で、ラストオーダーは21時となりますのでよろしくお願いします 何かありましたらお部屋の電話機でこちらフロントにお申しつけ下さいませ チェックアウトアは朝の10時となっております それではごゆっくりお過ごし下さいませ」

こういう台詞を淀みなく告げてお客さんが部屋に入ればオーケイ その日のチェックインが済みあとはレストランやバーから上がってくる伝票をチェックしそれぞれの宿泊客の伝票につけ時々館内を循環して異常が無いことを確認 最後はその日の日計表をつける それでその日の大体の仕事は終了 あとは事務所内のテレビでも見て過ごし夜の2時くらいには仮眠 朝は6時くらいに起きて(ゴルフ場なので早めにチェックアウトするお客が多い)帰るお客の支払いを受け送り出す 朝の9時には日勤者が出勤してくる 引継ぎを終えそして10時には仕事が終了・・・何か突発のことでも無ければこういった日々の仕事だった

さて、仕事が終りあとは家に帰る・・・いやいや 僕はそうではなかった

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