それは今から数ヶ月前・・・ペンギンハウスでの仲田修子ライブのときだ 観に来た方はわかると思うが大体いつも2ステージほぼ2時間ぐらいの演奏時間がある それに当日は決まって通しリハをするのでリハと合わせると約4時間ギターを弾きっぱなしということになる
最近は僕も意識して毎日ギターを弾くようにしてるのだが、このころは普段ほとんど弾いてなくてライブの直前になると慌てて練習をするという体たらくだった
当然指も手の筋肉も鈍っていた そして彼女のレパートリーにはけっこうBマイナーとかGマイナーの曲があって、これらのコードは「バーグリップ」または「セーハグリップ」と言って左手の人差し指を横に1~6弦すべてを押さえる・・・つまり人差し指が「カポタスト」の役目をする押さえ方なんだが、これが普段練習やってないととてもしんどい
つまりぐうっと握り締める力がないとちゃんと押さえられないのだ ところが、彼女のステージではわりと最後のほうにやる「国立第七養老院」とかがモロにこのグリップのオンパレードで、それでなくてもそこまで4時間近く酷使されてきたひ弱なギタリストの指はもう悲鳴を上げていたのだ
そしてこれは僕だけの難点なのだが、掌に疲労が溜まってくると指がつるのだ
どういう状態になるかというと握り締めた指が開かなくなってしまうのだ おまけに非常に痛い
まあ普段はこういう症状が出ると曲の合間にマッサージなどをしてなんとかやり過ごしていたのだが、この日はそれがどうしようもなくヒドくなっていた
そしてまたよりによってそこで「国立第七養老院」を演奏するところに差し掛かった
ヤバい!このままじゃちゃんと演奏できない まさかストップすることもできないし・・・焦る!
すると僕の目がふと足元にあった物に止まった それはシールドやエフェクターなどを入れていたプラスチックの箱だった
なんていうか・・・とっさの判断だったのだが、僕はその上に左脚をのっけていわゆるクラシックギター式の構え方に変えた・・・苦しまぎれだったのだが
すると・・・不思議なことに気づいた
なんと左手が急に楽になって力を入れずにフレットを押さえることが出来たのだ なぜなんだろう?
ライブが終わってから僕は考え続けた・・・そしてわかったのだ
高円寺ライブハウス ペンギンハウス