僕の八ヶ岳話 75

さて、前回からずいぶんと間が空いてしまってちょうど1ヶ月になるけど、ええとどこまで話したんだっけ?

そうそう、真冬のスキー場でのアンビリーバブルなトラブルのお話でしたね

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とにかく冬はやっかいなことが多かった 僕がそこで勤めていた間で一番気温が下がったときがマイナス25度・・・こうなるともう「寒い」という感覚は無くて「痛い」という感じになる どれくらい寒いのか、理科の実験みたいなことで解る 濡らしてよく搾ったタオルを拡げて片方を持って旗を振るように振る・・・「1・2・3・・・」と3往復させるとタオルがまるで板のようにカチンカチンになるのだ!

あとこの時期に絶対にやってはいけないことがある 屋外で素手で金属の板などに触ると手がくっついて離れなくなるのだ! あの冷凍庫のフリーザーに触ったときと同じだ 僕もうっかりと屋外に設置してあった灯油のタンクに触れて酷い目にあった経験がある

そして仕事の行き帰りにも色々やっかいなことがある 新雪が積もった翌日、道路を走っている・・・天気は快晴・・・遠くまでよく見渡せる ところがいきなり強風が吹いてきた すると積もっていた雪はまるで砂や灰のようにサラサラしているので、それらが風にあおられて一斉に舞い上がる 次の瞬間、目の前が全く見えなくなる いわゆる「ホワイトアウト」という現象なのだが、この時もしすごくカーブの多い道を走ってたり対向車や歩行者が居たら・・・それこそ悲惨なことになるのだ これは霧なんか比較にならないくらい危険な状態だったのだ!

あと、この時期僕は車に必ず積んでいたものがあった ひとつはスコップ、もうひとつは牽引用のワイアロープだ 自分の車が緊急事態になったときも必要なのだが、主に他の車をレスキューするために用意していた 通勤途中の道路でよく出くわすのが、スリップして道路から脱輪してしまった車 実は僕もこういう目に何度か遭ってるので人事ではない あまりにひどい状態のものは助けようがないのだが、ちょっと路肩へ突っ込んでしまってるような車は僕のジムニーでもなんとか引っ張れるのでまず向こうの車がはまってる雪を搔き出してそれからロープを繋いで引っ張ってあげる・・・大概はこれでレスキューできた

ただ、こういう場面に出くわすと圧倒的に多かったのが4WDのいわゆる「クロカン」と呼ばれる車種だった 多くのドライバーが勘違いをするのだが4WD車はどんな道でも安全に走れる・・・と思うことだ 確かに4本のタイヤすべてに動力が伝わるので、雪道を走るには確かに優れてる・・・しかし・・・曲がったり止まったりするときは、他の車とほとんど変わらない この誤解と迷信が結局4WD車のスリップ事故を引き起こしてしまうことになるのだ

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