『PAって何? 5』
じつはこのエジソンの蓄音機が発明された1877年より少し前の1874年にすでにエジソンのライバル発明家「グラハム・ベル」が電信電話機を・・・つまり糸ではなく電気を使って音声を遠くまで届けさせるということに成功はしていました。でも、それがオーディオに取り入れられるにはまだしばらくの年月が必要だったようで・・・その代わりに音を大きく増幅させるものが開発されました。
前回紹介した蓄音機の拡大写真です。レコード盤に乗っている「針」に何かがくっついています。これが「ダイアフラム」という音を大きくする部分なのです。
ダイアフラムは当時は「雲母」という鉱物で作られていました。雲母はとても変わった性質を持っていて、ものすごく薄く剥がれるうえに硬くて適度な弾力がある。まだ合成樹脂などなかなか無かった時代でしたので、この鉱物は色々なものに(たとえばアイロンにヒーターの土台とか)使われました。
この「とても薄くて硬くて適度な弾力がある」という性質はレコード針が拾ったレコード盤の振動を拾って拡大するのには好適だったのです。ではダイアフラムがあるとどういう効果が出せるのか? あるものを使って解説したいと思います。
どうでしょう・・・ご理解いただけたでしょうか?
そしてこの「ダイアフラム」という言葉・・・このあともたびたび出てきますので、覚えておいて下さいね。
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