いろいろある年末      18日

今日、訃報が飛び込んできた 八ヶ岳にいたころ親交があった友人のシンガーが亡くなった もう3~4年くらい前から闘病していて一時はかなり元気になってたのだがついに力尽きたようだ 僕より3歳年上で若い頃は関西方面を中心にかなり活動していたと聞く その人柄の良さと温かみのある歌い方で多くの友人がいた 以前に彼がジーンズ屋をしていたときにロバート・ジョンソンとT・ボーン・ウォーカーの写真をプリントしたTシャツをプレゼントしてくれたことがあって、それは今でも大事に使ってる 最後に会ったのはいつだったっけ・・・2年前の夏に電話で話したのが最後でずいぶんご無沙汰していたのだが・・・ご冥福を祈ります
さて、話題を変えて明るい話をしよう テレビ東京の人気番組「出没!アド街ック天国」の取材が明日ペンギンハウスに来ることに決定した 年末29日の2時間スペシャルで高円寺を取り上げるということで「高円寺といえばライブハウスでしょ~」ということでうちが選ばれたらしい 取材は明日の夜19:30~20:30の間くらいで15分程ライブの映像を撮影するらしい となれば、ね~ 明日はみんなこなくちゃー!
さて、話はまた変わって今日のライブの話をしよう 今日のトップの出演者はげんこつという名前の弾き語りシンガーソングライターでペンギンハウスは初出演 なんでも飛騨高山に普段は住んでいるそうだ それもあってか彼の歌はちょっと土の香りのする素朴で力強いものだった 種の気持ちを歌った曲やごはんの歌など、日常の手触りがそのままあるような感じ 久しぶりに「フォークソング」を聴いたような気がした もちろん彼の表現はまさに「今」にあるのだけど

そして2番目に登場したのは今年ペンギンハウスに衝撃のデビューをしたthe IGNORANTSだ 彼らはリーダーの秀右のソロ出演を含めて今年は本当に沢山出演してそしていつも盛り上げてくれた そして今日、リーダーのシューが予告していたとおり今日のイグノランツは最初から最後まで爆音の連続 まあエレキギターを持たせたら彼ほど「獰猛」なギタリストもなかなかいない 愛用の青いFenderアンプをぶりぶりに歪ませてまあすごい音の爆弾の連続だ それにしてもあんなに烈しく動いてギターちゃんと弾けるんだから凄いよねえ いつもは後半はちょっと静か目名曲を持ってくる彼らだが今日は年末ともあってか「いつもより余計に歪ませていま~す」とばかりの演奏で貫きとおした いやあ、お疲れ様!来年もまた暴れてね

そして、3番目もペンギンハウス初登場の弱者同盟という2人組ユニット 実は僕はこのユニット密かに楽しみにしていたのだが、フタを空けると予想以上に面白かった 男性がギターを弾きけっこうダンサブルな曲調で歌を歌いもう一人のヘルメット(あれは確かスターウォーズに出てたキャラだ)を被った謎の人物・・・顔を隠しているが女性だそれもなかなかの美人だ(ちょっと勿体無い)がサンプラーを駆使して色々な音を作る・・・こういうパターンだと大抵はもう打ち込んでサンプリングしてある音を再生しながらというのが常だがそこが彼らは違う つまりデジタルの機器をあえてその場で合わせてゆくという「アナログ」な使い方をするのだ だから演奏中に「お~っと」と思うようなちょっとはらはらするところもあったりするんだけどそれがデジタル音に肉感的なテイストを与えている 音の造り方もセンスがよくて面白い それがボーカルの曲とまたよく合っている 年末に来てまた面白い演奏者と出会えた

そして最後はお馴染みのcracks&rabbitsいつも人気のある彼らだが今日は特にお客さんが多いなあ・・・と思ってたらそれには理由があって、それは後のほうで言うけど とにかく今日の彼らの演奏はものすごく気合が入っていた いつもはちょっとソフトなイメージのvo.gのコバヤンが今日はなんだか凄みがあるのだ その気合は他の2人も同じで今日はいつも呼吸の合ってる3人がさらにその上でお互い火花を散らすような演奏 これは本当に見応えがあった ロックの炎がさっきのIGNORANTSが赤い炎だとすると彼らは青白い炎のよう・・・めらめらと静かに烈しく燃え上がっていた そんなステージが進む中でコバヤンがこう言った「実は年末に京都に引っ越すことになりまして」コバヤンは元々京都出身なのでまあ戻るということなのだが、そうかあそれで見納めになるかも・・・と、今日は大勢が駆けつけてたのだね 客席にはコーヘイフジノやたこボーの姿も まあ、コバヤンは京都に行ってもまたちょくちゅくこちらには来ると言ってるがちょっと寂しいね このペンギンハウスを彼らもどれほど盛り上げてくれたことか・・・まあ、本当にお疲れ様でした京都行ってもガンバッテヤ さあ、アンコールだ もう11時を回ってるが誰も帰らない

・・・高円寺ライブハウスの夜はふけていった・・・

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