どこまでインプロ       10日

今日のペンギンハウスライブは、ま~ぁ”濃い”内容だった 滅多にないなあ・・・さすがに

今日最初の演奏者はペンギンハウス初登場(?) ペガサス だ vo/ag ,vo/eg ,ds の3人組ユニット YOU TUBEで事前に彼らのスタイルをリサーチしてあったがその正体はいまいち不明

しかも当日の今日になってもリハにも来れず本番直前まで「謎のユニット」としてそのベールは剥がせなかった

そして本番・・・いよいよ彼らの演奏が始まった まずその男性2人だけのボーカル・・・そのハーモニーにちょっと驚かされた 素晴らしくきっちりと合ったそのボイスはあきらかに”倍音”を生み出している まるでクラシックの合唱団のような美しいハーモニー

ちょっと昔活躍した「ブレッド・アンド・バターズ」に似てるかな・・・そう思ってたがやがてそれは違うことに気がついた

何に一番近いかというと、僕の乏しい知識でだが中世のヨーロッパの教会のミサ曲みたいな・・・美しいのだがどことなく”不吉な”匂いのするサウンドだった

一見のどかで牧歌的に聴こえる曲も歌詞も・・・じっくり聴いてるとどこかしらに”怖さ”を潜ませている こういうコーラスユニットは初めてだなあ ペンギンハウスにも色々な個性的なミュージシャンが山ほど居るがそのどこにも属さない・・・・すごく新鮮なユニットだった

2組目はソロシンガー 照井創 だ 今日の出演者の中ではずいぶんとオーソドックスなスタイルを持ったミュージシャンだが・・・彼が”それだけ”ではないことは後でわかる

彼のやる曲はオリジナルもカバーもメロディーの美しいバラードがほとんどを占めている カバーもなかなかいい曲を引っ張って来る 今日は趣向を変えていつもはピアノで演ってる曲をギターで、ギターをピアノでという風に 入れ替えてそれに歌詞カードを一切見ずにというスタイルにも挑戦していた 歌詞カードってあるとつい頼っちゃうけど、意外と無くてもいけるんだよね

最後は彼の好きな「玉置浩二」の曲で締めた

その照井創がギターをアコギからエレキに持ち替えステージに残り ひひひのひ の北村誠が3番目の演奏者だ 前回もこの2人での演奏だったが今回は最初から全曲”ユニット”という形での演奏 さっきまですごくポピュラリティーのある演奏をしていた照井のギターはそこから”豹変”する

ひひひのひの独特の”構築力”を持った音楽スタイルにまったくひけをとらない照井のアバンギャルドさがここで「爆裂」しはじめる 2つのギターが本当に”有機的”に何重にも絡み合いながら時間の流れを”歪ませ歪める”

静かなんだけど不思議な”殺気”と「ペガサス」の西洋的怖さと対極の”日本的怖さ”をたっぷり含ませた演奏だった ひひひのひの色々なユニットは見てきてるけど、僕はこのマッチングが一番気に入ってる

その北村と照井がステージに残り今度はマツイとパーすけの2人がステージに上がる アナトミアズ 

とにかくこれだけ個性の強烈なペンギンハウスでも”異端的”なギタリストが3人も揃ってのセッションだ 只で済むわけがない・・・そう思ってたら想像以上のものになった もう”予測不能”の嵐だ!

照井はこれで3ステージ連続の演奏だ その彼が今度は横笛を吹いている 北村がなんか泥流のような音を立てている マツイはまた不気味な音をジリジリと詰め寄らせている

それらを後から傍観していたパーすけが突然烈しいショットを食らわせる これはもうプロレスの「バトルロイヤル」みたいになってきた

この”乱闘”はどこまで続くのだろう・・・ふと昔新宿の「ピットイン」で昼間やっていた演奏のシーンを思い出していた まだ音楽に何ができるか・・・あれはそんなことをミュージシャンたちが真剣に追求していた時代だったのだろうか・・・ステージの上はさらに烈しくなってきた

高円寺ライブハウス ペンギンハウス


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