先日、ペンギンハウスに出演しているウエクサユウジから面白い話を聞いた
「うちのベ-スのブチョウって昔”ハイタイド・ハリスのバックやってたんですよ・・・」
へ~え、そうだったんだ それで思い出した このブルースマン
ハイタイドハリス Hi Tide Harris
カリフォルニア州サンフランシスコ出身
1962 ドゥワップシンガーとしてデビュー
1966 ジミーマクラリンのオーケストラのギターリストとして最初のツアーに出る。
ローウェルフルスン ビッグママソーントンなど数多くの大物ブルースミュージシャンと出会い、彼らと共に音楽活動を行う。
1970 ロサンゼルスで活躍中のシェイキージェイクブルースバンドに加入
1972 サンフランシスコに戻り自己のバンドを結成。時代を担う若手ブルースアーティストとして期待を集める。
1973 チャーリーマッスルホワイトバンドと共に全米ツアー
1974 エリッククラプトン等を輩出したジョンメイオールバンドにリードギター兼ヴォーカルとして加入、ワールドツアーに出る。
1978 3度目の来日。京都円山公園でのフェスティバルは共演のBBキング、アルバートキ ングをぬくほどの演奏と高く評価される。東京日比谷野音でも観客を総立ちにさせるほどのエネルギッシュでエキサイティングな演奏を展開する。日本滞在中にはまた日本の有名アーティストとのセッションアルバムを録音日本各都市を巡り、ブルースの真髄を教える。
1979 神戸で8・8ロックデーにスペシャルゲストとして出演し、日本の代表的ギタリスト山岸潤史,塩次伸次等と大セッションを展開する。逆にサンフランシスコブルースフェスティバルにはウィービングハープ妹尾、塩次などを招き日本のブルースをアメリカに紹介し大きな反響を呼ぶプロデュースを行う。日本でのセカンドアルバム「ザジェントルマンブルース」をRVCより発売。
1985 9月サクラメントブルースフェスティバルに出演後、それまで熱狂的な支持を得ていたカリフォルニアを離れ、数多い演奏活動で経験した「日本との触れ合い」をさらに充実させたいとの願いの基、活動の中心を日本に移す。
2001 「Too Good To Be Ture」をCDリリース
2003 「The Hey Day of Hi Tide Harris」をCDリリース
世界歴史に残るブルースシンガー辞典にも名を残すほど彼の才能は評価されている。
現在でも全国各地ブルースシンガーとして演奏活動を続けている。「彼の公式ブログより抜粋」
そうだあ、この人居たよなあ・・・ていうかまだ居るんだろうなあ
色々な変り種のブルースマンが多い中で彼のどこがユニークかって・・・日本に”移住”しちゃったんだよね
そのきっかけは何度目の来日の時かは知らないけど、ある日本人女性と”恋に落ちて”結婚しちゃったからみたいだ(ちなみにあのオーティス・ラッシュの奥さんも日本人・・・日本女性は人気あるんだねえ)
日本に住むようになった彼はよく「JIROKICHI」に出演していた
だから当時僕はしょっちゅう高円寺で彼の姿を見かけたものだ
その当時の彼の演奏を生で観たことは一度もないが、ある日当時僕がいた「猫屋敷」・・・あ、これはペンギンハウスの前身ね・・・の常連だったある人物がそのジロキチでの彼のライブを録ったカセット(当時だからね)を聞かせてくれた
それを聴いた僕の感想は率直に言って「若いなあ・・・」 それだけだった
実際に当時の彼はまだ30代ぐらいだったろうから若いんだろうけど音がまだギラギラしていてちょっと尖った感じ・・・まあ。当時の僕はT・ボーン・ウォーカーとかロックウッドが好きだったからそういうプレイを受け付けなかったのかも知れない(だからバディ・ガイとかルーサー・アリソンなんかも好きじゃなかった・・・今は違うけど)
ただ、その後も彼は日本での活動を続け、ブルースだけでなくゴスペルなども歌っているようだ
YOU TUBEを調べてたら2008年に中野の「ブライトブラウン」・・・ここは中央線沿線でも最もいいブルースを聞かせる店だ、ちなみに僕も2度出たことがあるよ!・・・で彼がやったライブの映像が出ていた それを見たら・・・いや実にいいシブい演奏だ
なんかとてもリラックスしていて若いころのギラギラがなくなって暖かみがある
やっぱりブルースってある年代にならないと味を出すのが難しいのかねえ・・・
それでブチョウとの会話・・・
「ハイタイドってどんな人だった?」
「音楽にはキビシい人でしたねえ 練習のときに曲を録音してたら怒られて”そんなことするな!自分の耳と身体で覚えろ”・・・と いい修行になりました」
「ところで彼は今どこで何をしてるか知ってる?」
「いや、それがわからないんですよね ちょっと前にも誰かから聞かれたんですが今の消息が・・・」
その後の情報で今は神奈川県に在住とのこと なんでも体調を崩していてあまり音楽活動はしてないらしいとのこと 元気になってまた活躍してほしいものですね
高円寺ライブハウス ペンギンハウス