ギターとベースとドラム・・・この組み合わせが最初に出来たのはいつごろなのだろう
ベースとギターはかなり旧くからあったとして元々ブラスバンドなどの大太鼓・小太鼓・シンバルなどを一つの「セット」にしたのが今の「ドラムス」の始まりのようで、調べるとニューオリンズジャズの太鼓奏者「ベビー・ドッズ」がお客からのアイデアを元に「ハイハット」の原型みたいなものを作ったところあたりかららしい
すると20世紀の初期にはもうすでにギター・ベース・ドラムスというユニットはあったのだと考えていいよね
今じゃロックもブルースもカントリーもフォークもシャンソンも・・・歌謡曲も演歌も 色々な音楽のジャンルがこの組み合わせで演奏されている 実にいい組み合わせなのだよね
そして、今日のペンギンハウスはそういった「ギター・ベース・ドラムス」の組み合わせのユニットばかりが揃った
最初の演奏者は b/vo , g ,ds の3人編成の クズ男 だ
ベース&ボーカルのクズ男のちょっと甲高いちょっとパンキッシュな歌い方とシンプルだけどリフの美味しいところを集めたバッキングで彼らのちょっとチープなようでいてヒューマンなロックがいい味付けになっている 今日は後半ゲストにアコギのモリマンが参加 エレアコのジャリっとしたカッティングがこのバンドにまたいい色づけをしていた
2番目の演奏者は g/vo , b/cho , ds の3人編成の ふるさと だ
まだ20代前半のシンガーソングライター 岡本拓郎を中心にしたこのユニットはちょっとカントリーっぽいスタイルで全員20代という若さを惜しげもなく発散しながら元気のある演奏 今までアコギを弾いていた岡本は今回はエレキ それもリッケンバッカーなんだがちょっと見たことないスタイル えらくショートスケールなんだけど鄙びたいい音させてたなあ
3番目に登場したのは g/vo , g , b , ds の young mind soul だ
ボーカルギターの素肌に川ジャンというスタイルは前回と同じだ とても気合の入った表情で社会的メッセージの強い歌を歌う 歌詞に「幸徳秋水」なんて名前が出てきちゃうわけだからかなりの硬派 そうかと思うとラブソングだったり・・・「俺はパンクの文化を引き継いでゆくぜ!」 いいねえ~
がんばってほしい その彼のギターはクリーム色のテレキャス 見るとピックガードもつまみ類も何も付いてない いやあ~パンクだ! 相方のギタリストはストラトをすごくメロウトーンにしておいて鋭いピッキングでいい音を作ってたなあ~
そして最後は らりは(g/vo)どろんこ(b/cho)島(ds)の3人組 らりはユニット だ
久しぶりに登場した彼らの演奏はもちろん楽しみにしていたが、らりはがギターのセッティングを済ませ独特のキラーン!とした音を出した瞬間僕の耳と身体がすごく喜んでいるのを感じた
すぐにその理由がわかった そうだ、「ブルーノート」に飢えてたのだ
今日出たほかのユニットはパンク系にカントリー系っぽいギターが中心だったからブルーノートをあまり使わないプレイが多かったのだよね
それに比べるとこのバンドはもう最初から最後まで「これでもか」とばかり使ってくれる
ベースのどろんこは僕とほぼ同い年、らりはも近い あの60年代に音楽を聴き始めてとくにロックのほうへ入ったプレイヤーたちはもうブルーノートまみれで育ったから・・・習い性・・・というより身体に染み込んでいるのだよねえ・・・僕が「蕎麦が好き」というのと同じ 理屈はない ああ・・気持ちがいい(笑)
そしてドロンコのドッスーンと重量感のあるベースと島のタイトでいながらちょっと泥臭さを生かしたドラムに乗ってらりはの弦がまるでクリスタルで出来ているんじゃないかと思うようなクリアーでシャープで激烈でそれでいて暖かみのあるギターサウンドがもうペンギンハウスの空間の中を駆け巡る
こんなゼイタクはないのだよ諸君! 途中ゲストに女性ボーカルのユカを加えたりして約40分 演奏が終わった なぜか今日はヨーロッパの修道士のようにパーカーのフードを被って演奏していたらりはがフードを脱いだ 「暑い~っ!」 汗だくだ
LIVE AT PENGUIN