僕らの北沢話  19

その大学の学園祭のコンサートは学内にある大きな会場でインドアでの演奏だった

多分講堂か体育館・・・かなり大きなその会場内には修子の記憶では1000人ぐらいの観客がぎっしりと詰め掛けていたそうだ

そしていよいよコンサートが始まる 最初は「仲田修子&ペーパーナイフ」の演奏から始まるScan0002

会場にいる観客たちは彼らのことはほとんど知らない・・・はずだったと思う

ところがステージに上がり彼らが演奏を始めると客席からどよめきが上がった そしてそれはすぐに熱烈な拍手と声援に変わった 一曲が終わるたびに客席から大きな拍手が沸きあがる やがて会場は異様なほどの熱気に包まれた 「国立第七養老院~!」というリフレインに客席が応える・・・今ペンギンハウスで起きているのと同じことがその1000人の観客の中でも起きていた

最後の曲が終わった もう割れんばかりの拍手と声援・・・そして「アンコール!」「アンコール!」という掛け声が会場中から返ってきた

しかし・・・彼らはそれに応えなかった 「私たちはオープニングアクト その身分でこのアンコールを受けることは失礼になる」

常日頃礼儀やマナーをすごく大切にする修子はそう判断し、その客席からのエールを背にステージから降りた

そしていよいよ「高田渡&ヒルトップストリングバンド」本日のメインアクト 真打の登場だ

ところが・・・

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

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