そういえば一昨日、12月8日はジョン・レノンの亡くなった日、そして太平洋戦争の始まった・・・いわゆる「真珠湾攻撃」の日だったね 今日10日は1968年に府中で「三億円事件」が起きた日・・・だそうで 12月って色々なことが起こるのだねえ
さて、毎日「色々なことがおきている」高円寺ペンギンハウス・・・今日も起きていたのだよ
今日は平日にもかかわらず18:30からのスタート そんな早い時間にも関らずライブを観に来てくれる人が居る 有りがたいがやはりこの人の演奏を観に来てくれたんだろう
今日18:30のトップに演奏するのは強烈な個性を持った弾き語りシンガー 鈴木知文 だ
いつものように上半身裸に真っ赤なタオルに野球帽の出で立ちでステージに立つと、なんと一気に5~6曲を続けて演奏した その勢いもすごいのだが、彼の歌はとにかく中身が濃い!
今年1年ライブを突っ走り続けてきた知文は今年最後の演奏も見事に全力疾走 最後は彼の人生のテーマ曲とも言える「人生ライブ」 お疲れ様!来年もよろしくです!
2番目は今日唯一のバンド・・・g/vo , b , ds の3ピースユニット 9413 だ
彼らは今年はじつに多いステージをペンギンハウスで展開してくれた メンバーは3人だったり4人だったりしたが、リーダーでボーカルのアツシが追い続けるポップでありながらパンキッシュなやさぐれたR&Rという道筋の足跡がGoogleMapにもちゃんと残るほどになったと思う
とくに今日の彼らの演奏がバンドとしてのいい感じの「塊」を作り出してたのが気持ちよかった
9413はバンドとしては今月の19日(金) ボーカルのアツシは29(月)にソロでここに出演するのでよろしく~!
3番目・・・ここからまたソロプレイヤーになる ギターを抱えてステージに立ったのはスキンヘッドの弾き語りシンガー 長谷川雄二 だ
11年の大震災のあとのチャリティーイベントで初めてペンギンハウスに登場して以来、最近はよくここに出演してくれるようになった あの強面のスキンヘッドの外見とは裏腹に彼の歌う歌はどれも切なさと優しさと社会の下のほうでもがいてる人間への愛が溢れてる
そして鈴木知文とはまたちょっと違うのだが、しわがれ声で歌われる彼の唄は聴き手のハートに直接響いてくるのだ 寺田町もそうだが、こういう本物の弾き語りシンガーの歌を来年はもっともっと聴きたいものだ よろしくお願いしますね
4番目に登場したのは3ピースユニットDBS3のギタリストでもある ハラ☆タカシ だ
ギターを抱えてステージに座ると「今日は怒ってます」・・・と一言言ってから演奏を始めた 何に対して怒っているのか・・・それについては最後まで喋らなかったが(なんとなく僕は判るような気もするが)その演奏は本当に怒りの塊で満ちたインプロビゼーションだった
もしかすると言葉で言うよりこちらのほうがダイレクトに心を表に出せるのかな・・・そういえばアートってそういうものだったよな・・・改めてそんな当たり前のことに気がつかされたような気がした
数曲がそういう色々な怒りの色で染まっていたが・・・最後に演奏したのはすごく穏やかなジャズっぽい曲だった ハラ☆タカシもDBS3も今年の演奏は終り 来年もまたどんどんダイレクトな「怒り」をどんどん放出して下さいね!
そして今日最後の演奏者は ピアニストの 石田幹雄 だ
今日も自分でアップライトピアノを少し客席の方へ向けるように角度を変えると彼の演奏が始まる
Tシャツの背中には和風の「勘亭流」で一文字「粋」と書いてある その背中をひとしきり客席の方へ向けてしばし瞑想のようなポーズをとるとやがてピアノに向かった
今日も最初はゆったりと優しいメロディーとフレーズで始まる
それが徐々にうねりが巻き上がるように烈しくなってゆき、やがて激流のような演奏と音・・・
その音が次第にこちらの心を直接わし掴んで揺さぶる・・・いや、彼は向こうに居てピアノを弾いている 僕との距離は10mはある それなのに今僕は直接捕まえて揺さぶられている
こういう経験をさせてくれるミュージシャンはなかなか居ない ペンギンハウスでは彼、石田幹雄だけだ 今年も忙しい中ほぼ毎月出演してくれた 来年もぜひ一杯聴かせてほしいものだ
最後は・・・すごく優しい・・・優しいエンディングだった そうか、なんか12月なんだなあ
高円寺ライブハウス ペンギンハウス