ギターを弾こう   37

テイラー(TAYLOR)というギターメーカーは「ボブ・テイラー」という人が1974年に設立した会社でマーチンやギブソンなどの老舗に比べるとずいぶんと歴史は新しい

それだけにギター製作に対しての姿勢も現代のメーカーという斬新さをかなり持っている

ネックとボディーをボルトでつなぎスペーサーで調整する「NTネック・ジョイント」やエレアコに導入20121004-body11した「Expression System(エクスプレッション・システム)」など新しい工法を積極的に取り入れ、とにかく「よく鳴る」「弾き易い」などの高い評価を得て1990年代頃から一躍この業界のトップに躍り出た感じだ

そして僕が気に入ってるのはテイラーが値段の安いいわゆる「エントリーモデル」にもちゃんと手を抜かずに制作しているところだ 僕が今持ってる2代目の「110e」は定価でも10万円を切る

だから装飾もいたってシンプル、まあ安いのだからこんなのはどうでもいいわけだ

ところが、ギターにとって一番肝心な「いい音を出す」という部分にはテイラーは一切手抜きをしない ボディーのサイドバックは「サペリ」というマホガニーに近い材料の合板だ しかし、そのバックは合板だから可能になった独得のカーブ丸味をつけてあって、それによってトップからの音を最大限効率よく反射するようになっている(ここはオベーションと似た考えだ) 丸味をつけたことでバックが「シェル構造」になり外力に強いことをうまく利用してバックのブレイス(力木)を省略してある Brace_bourgeois

トップの力木は「スキャロップドブレイシング」これは力学的に計算して強度に影響のない部分の力木を削ることでボディーの響きを良くするという加工法で最近の高級ギターはほぼこの構造になっているが110eもこのシステムが取り入れられている

そしてボディートップはもちろんスプルース単版 驚くのはこの程度の価格モデルだと大抵は007006「ローズウッド」でできている指板とブリッジにエボニー(黒檀)が使われてることだ マーチンの廉価モデルでもそうだがローズウッドあるいはそれを黒く染めてエボニーに見せかけたものとかが安いギターには使われているがテイラーは前に使ってたもっとグレードが下のBIG BABYにさえエボニーを使ってた ここらへんにテイラーの持つサウンドに対するポリシーを感じるのだ

ところでその110eには純正でタスク(TASQ)のサドルが付けられていた

現在、ギターのサドルに使われる素材は安いものだと「プラスティック」それから「牛骨」「タスク」フiv2エボニー005ラットトップではあまりないが「エボニー」そしてご禁制ではあるがわずかに「象牙」もある

プラスチックは論外として象牙は使ったこと無いから言えないが現在では主流になってきてるのが新しい素材「人工象牙」とも言われるタスクだ

そしてテイラーではこの廉価モデルにも手抜きをせずにタスクを使用している

そのサドルをタスクから牛骨に交換してさて、弦を張ってチューニングをしてみた007

すると・・・ああ、前置きが長すぎた! 続きはまた 明日だ~

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

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