言っておくけど今日のペンギンハウスライブは普通のブッキングライブだからね
だけどなぜかこのような立派なフライヤーが出来ていた
制作してくれたのはその出演者の1人「荒清誠」だ
カラーの感じがちょっとくすんだ茶色で統一されてるのがまたそのままペンギンハウスの色になってる
そうそう、今日はその「色」がよく出ていたライブだったのだ
そしてその最初の演奏者はなんと DBS3 だ
その日の一番最初に彼らが出るなんて本当に珍しいがそれにはわけがあった
ハラ☆タカシ(g)、大橋とおる(b)、福島紀明(ds)のインプロ系インストトリオの彼らが今ライブレコーディングを制作中なのだ 前回・・・先月にも1回あったのだが今日がそのラストデイ セッテイングの都合があって今日は一番最所に演奏することになったのだ
いつも普段でも緊張感のあるバリバリにハイレベルな演奏をする彼らだが今日はまた一段と緊張感・・・と言うより気迫がすごかった! この演奏がCDになったら僕も聴きたいな この空気の一部に自分が居たことがまた喜びになりそうだ
DBS3のバンドセットも大量に立てられていたマイクスタンドもステージから無くなってちょっとガラーンとした空間が出来上がった しかもそこにギターを抱えて登場した女性シンガーはかなり小柄だ なんだかステージがだだっ広くなってしまうのでは・・・
そんな心配はご無用 その小柄な身体でステージから溢れるようなエネルギーを発するのは ハルミ だ
そのハートフルでソウルフル温かみのある歌い方は聴いてるものを知らないあいだに元気でシアワセにしてしまう いつもそして今日も全力全霊で、彼女は歌う
写真の顔のところがブレてしまってるのはそれだけ彼女の動きが烈しいからだ(まあ写すほうの腕もあるが) シャッターチャンスなんか振り切ってしまいながら彼女の今日のステージは火の玉が転がるようだった
そして3番目に登場するのはもう「ミスターペンギンハウス」と言ってもいいような皆によく知られた弾き語りシンガー 泥窪 だ
あまりはっきりとしたことは知らないが彼に最近ブルージーなことがあったそうで、その体験がそのまままたブルースマンとしての彼に年輪を加えているようだ
今日の彼の演奏には”凄み”さえあった それでいて聴くものをなぜか癒して元気にしてしまう
彼を見ていると「本当のブルースマンだ!」とつくづく思うのだ
そしてペンギンハウスらしいといえばこの人も本当にそうだ 今日最後に登場したのはもう何年も毎月最初の月曜日の夜に出演し続けている 荒清誠 だ
その枯れたGIBSONギターがすすり泣くようなスライドは彼が経営しているバーで繰り広げられるさまざまな人々の悲喜こもごもをたっぷり吸い込んでいるからそういう音がする 酒場のエレジーを裏通りの猫をいつも見つめている そしてもう一台の相棒バンジョーの鄙びた音色は今夜も酒に心を癒されるヨッパライの呟きのようで・・・そうそう、この高円寺の北口の一角にはいつもそういうものがこびりついていて・・・ペンギンハウスも30年以上が経ってすっかりそんな色になってしまったのだ 今夜は静かに終らせようと思ってた荒清・・・しかし客がそうはさせない(笑) ほら、あの曲がまだあった 皆が手拍子をしながら歌う 「シュドゥビドゥビドゥビドゥビ・ドゥバッパ~!」