実験の夜    11日

昨日の夜、吉岡秀晃はラストの曲を延々とブルースメドレーで30分以上演奏していたようだ 僕はよく知らなかったが彼は時々「トランス状態」になることがあるらしい 「そうなると長いんだよ~」それを知っている人の話だが
さて、今日のペンギンハウスはそうだなあ・・・ある意味で「実験室」みたいになっていた そういうミュージシャンばかりが揃ったというのが実態なんだろう 最初の出演者はRHIZOMEという若いミュージシャンだ とにかく写真を見てほしい この膨大な数の機材エフェクターで彼が生み出す音はまぎれもない「ノイズ系」だ 僕はいつもレベルフェーダーと睨めっこになるのだが(笑)もう枯れの演奏を聴くのも3回目・・・となるとサウンド造りのクセとかが少し見えてきたような気がする 今日は40分の演奏の終り近くに今までになかった構成を見せてくれた 爆音で押すばかりでない ちょっと陰影のある演奏だった よかったよ ただ、演奏終わった時はなんかそういう合図をくれよな・・・(笑)

その次に登場したのはThe ANATOMIASS という3人組 その前のRHIZOMEがいきなり爆音からスタートしたが、彼らは最初すご~く静かに始める まるで秋の夜に密やかに鳴く草むらの虫の声のような・・・そこから重い腰をゆっくり上げるようにすごく大きなものが動くようにすべてが動き出す・・・エレキギターはやがてものすごい大音量と化してゆく もう一台のアコギは最初その隙間を埋めるような作業をしていたがやがてつんざくような叫び声へと変化してゆく そこにだ!もう一人のメンバーのドラムが終始まるでリズムマシーンのように同じパターンのリズムを崩さず底を支えてゆく 限りなくフリーな演奏にも関わらずなぜか聴きやすいのはこのリズムのせいなんだと思った そのドラムが終盤突然豹変する これはもう爆発だ 大爆発だ すごいサウンドだ

その次に登場したのはわがペンギンマスター亜郎・・・といえば「生半可」と来るが今日のパートナーは違っていた ユニット名もアローwithまきょと・・・「まきょと」とは誰あろうあの「ひひひもひ」だ 今夜は枯れのギターをサポートにアロー俳句が披露された このギターの音がまた俳句によく合うんだな もともと「和」のエッセンスを持つ彼だからもちろんだが実は最近は亜郎に習って俳句を始めた だからなんだろうね 今日は僕もゆっくりとアロー俳句が聞けた「コップ百 磨き全身 天の川」・・・この句がよかった

そしてこの実験室の最後の研究者は真打!東京セッションの登場だ ステージに上がりひそひそと打ち合わせを済ましアコギには考えられないセッテイングのエフェクターをつなぎ、そしてとてもじゃないがアコーステイックギターから出るとは思えないハードロッキンなサウンドが飛び出す だから実験公式は アコギ+アコギ=大爆発<<< なのだ この楽しさを理解できない人が圧倒的に多いのもわかる でも僕は声を台いや大にして言う!東京セッションそして今夜の出演者(実験者)は最高だ!

・・・そして高円寺ライブハウスの夜は・・・

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