仲田修子話 64

そのような一件もあってアニメ会社のほかのスタッフの中での修子の人気はさらに上がり周りからすごく尊敬されるようになっていた 思えば幼少期から常に“孤独”の中に居た修子はこのあたりから「変身」したのではないか

ほかにはこんなこともあった

ある日修子は自分で企画して近所の喫茶店を貸切にして「ダンスパーティー」を開いた その話を周りの人間や「虫プロ」の人たちなどにも声をかけた すると「そんなことをやったって人なんか集まるわけない」とか「面倒じゃん」なんていうことを言う連中が多かったが、いざ開いてみると大盛況 なんと40人近くもの参加者が集まってパーティーは大成功だった

すっかりその世界でもちょっとしたスターになっていた修子だった

ところが・・・

それからしばらくしてまたもやこの仕事にも飽きてしまった修子は「辞めたい」と会社に申し出た すると意外だったのだがそれを聞いたほかのスタッフも「じゃあ私も」「僕も」と言って皆辞めてしまったのだ 会社側はこれは修子が皆を扇動したのだと思い込んだのだが・・・もちろんそういうことでは無かったのだが、その会社ではすっかりヒーローになっていた修子が辞めることで周りのスタッフはすっかりモチベーションを失ってしまったのだ

筆者はここら辺から今の修子につながる彼女の特徴が出てきたんじゃないかと思ったが、それは実はもっと以前からあったようだ

修子がレズビアンクラブで働いていた頃の話だ その当時彼女にはちょっと不思議な「ファン」が付くようになっていた それは「法政大学」の「短歌研究会」というクラブの男子学生たちのグループで その複数の男子学生が修子に入れ込んで「ファンクラブ」みたいなものを作ったのだ そのファンクラブには掟があって「抜け駆け」は禁止 たとえばそのグループ全員が修子を囲んでたまに一緒にお茶を飲みにいくことがあっても誰も彼女に話しかけるでもなくただ周りを囲む・・・そんな感じの付き合いだったという それ以外にもそのレズビアンクラブで勤めていたバーテンダーが彼女が店を辞めてからも彼女のその後の仕事先にやってきていたという その仕事場とは・・・おっと、この話はもう少し後で伝えることにするが、とにかく本人は気づいてなかったのだが、この頃からすでに彼女のスター性は開花していたようだ

さて、修子はアニメ会社を辞めてからはしばらくは何の仕事にもつかずブラブラしていた するとその彼女のところへ「同人雑誌」の仲間の「スズキくん」という友人が訪ねてきた

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

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