台風はあっという間に通り過ぎていった ペンギンハウスの帰り道、星空が見えた おまけに満月だ 早稲田通りは風に吹き散らされた街路樹の葉っぱが山盛り 緑の匂いがした
明けて今日は少し夏に戻ったような気候 でも、10月だ 通りのありこちに小学生の姿が目立つ そういえば「都民の日」だったのかな そんな10月1日のライブレポートです
最初の出演者は男女2人組のPrea 女性がボーカル男性がピアノ ボーカルのマドカは普段ロックバンドで歌ってるだけに声量があって迫力がある できればオリジナルをたくさん聴きたいな カバーもいいけどね 前回と違って衣装はすっかり秋のモードになっていた
次に登場する男がすっかり空気を変える あさのおよぐ この常に予測不能な男が今日は何をするのか・・・皆が見守る中ステージが始まる いつもと違って今日はMCが丁寧だ 一つ一つの曲についての簡単な解説を加えながら進めてゆく パンクという表現にまた新しい何かをみつけたのかも それにしても彼のしたたかさというか柔軟さには時々びっくりする 曲をミスったことまでウケてしまうこの男には「要注意」だろう およぐが叫ぶ 「ブルースは加速するぜ!」
その次に登場したのはペンギンハウスは2度目 大阪を中心で活動している安田太 今回はピアノとベースが入ってトリオでの出演 バンド編成ということもあったか今回はとてもパワフルな演奏だった 小さなgibsonのB-25を目一杯かき鳴らし張りのある声で歌う ピアノもベースもいいグルーブを作り出す この勢いとキレのあるサウンドにはペンギンハウスにいる皆が気持ちよくはまってしまった 若者のパワーが今夜はすっかりここを占拠してしまうようだ
いやいや、そうはいかない ここから最後は「大人の時間」だ 「ブルースは加速する・・・」およぐの名言をそのまま引き継ぐように演奏を始めたのはSHABA-DABA そうだ、10月最初の月曜日だった、今夜は いつものようにGIBSONのギターをアンプにつなぎ左手の指にステンレスのパイプをはめれば あの音が飛び出す ささくれたような妙に懐かしいようなあの音が 酒場のどうしようもない酔っ払いや野良猫・・・歌われるのは僕がこの分を書いているまさに今、この高円寺のどこかで繰り広げられているはずの「日常」だ 日常はまた幻でもある だから酒を飲むのかな・・・そんなことを考えていたら無性に酒が飲みたくなってきた さあ、ブルースをもっと加速させよう!
・・・そして高円寺ライブハウスの夜はふけていった・・・