今日のライブのブッキングはちょっと面白かった 何がって、その幅の広さが尋常じゃない これもペンギンハウスだからかな 最初の出演者は木下徹 ペンギンハウスではお馴染みのギタリストだが、いつもはトリオとかバンド編成や「嫁とDUO」というユニットでは2人組でやってるが今日は独りでギターソロ JAZZスタンダードの「I Should Care」やセロニアス・モンクの「Blue Monk」「Round About Midnight」など渋い選曲を彼独特のアレンジでプレイする ギターは50年代ビンテージのFender JAZZ MASTER リハ後にちょっと弾かせてもらったがネックの形がいい感じで枯れたとてもバランスのいいギターだった いいサウンドのギターで気持ちいい演奏・・・しかし、今日の彼はちょっと苦戦していた と言うのも客席にはけっこう多くのお客がいたのだが、そのほとんどが次に出るバンドを観に来た人たちで「モンク」とか言っても「・・・?」という感じで、なぜか馴染みのペンギンハウスでちょっと「アウェイ感」を味わいつつの演奏だったようで・・・終わった後随分ぼやいていたなあ(笑)
さて、その「次の出演者」なのだが 実は来るまでどのようなスタイルのバンドなのか僕には情報がなかったのだ Sun Bringerという若いバンドはvo ,g ,b ,key ,dsの5人編成だったが来てみてわかったが完全な「Jポップ」スタイルだった 本当にペンギンハウスには珍しいスタイルだ それより驚いたのは彼らのほうだったかも知れない ちょうどリハをしに彼らが入って来たときリハをしていたのが「ローライフサーファー」だから・・・けっこうショックを受けたかな(笑) でも、演奏はけっこうしっかりしてたよ 最初は緊張のせいか硬かったが慣れてくるとボーカルもしっかりしてきたしバンドも結構いい音出してた でもペンギンで「AKB48」の曲が聴けるとはねえ・・・なんか得したかな
その次も女性がボーカルのバンドNola vo vo ,g ,b ,dsの4人編成だ 曲はボーカルのユーコユーゲのオリジナルばかりだが、彼女なかなかいい曲を作る それにユーコのちょっと舌足らずな感じの声とアタックよく絞り出すような歌い方は人気がある 今回から今までずっとレギュラーだった彼女のお姉さんが抜けて代りにキーボードが入ったのだが残念ながら今回はインフルエンザで休演、その分ギターのマディーらが頑張っていいバッキングをつけていた そういえば今日初めて知ったのだがNora voの名前の由来は「のらぼう」という食べられる野草の名前で「かき菜」の仲間らしい なるほど いい名前だね
そして、さっきの問題となったローライフサーファーが登場する vo/sax ,g ,b ,dsの4人編成の彼らはとにかくパワフルだ バンドのサウンドもどっすんと超重量級だ ドラムもベースもギターも音量が凄いし弾きまくる その音に乗ってボーカル&サックスのトモの声は本当にすごい迫力だ その声は顔を見て想像したとしたら・・・そのままだ 「うお~~~っ!」と唸るような声でまたハートフルでソウルフルな歌い方 いちど観たら聴いたら絶対に忘れられないインパクトがある 強面の彼らだが歌う曲はすごく愛に満ちている この「どうしようもない世の中」に風穴を開けるように彼は歌いサックスを吹く 色々あったペンギンハウスのステージ そろそろ終りの時間が近づく 演奏者は汗まみれだ 床が鳴っている・・・いくつもの夜がこの床を鳴らしてきたんだ
・・・こうして高円寺ライブハウスの夜はふけていった・・・