仲田修子話 133

修子は悩んだ

「私はあの子たちを見捨てるなんてことは絶対にできない!」

修子は決断した

Mたちに対してこう言った

「このレコーディングの話はお断りする 私はあんたらと一緒にはやらない て言うか金輪際あんたたちとは関わらない こんなとんでもないことをして・・・恥を知れ!」
そう言ってスタジオのドアをばしんと閉め修子は北沢に戻っていった

帰りながら修子は考えていた

「結局”フォーク”とか言ったって、そこにたかってる連中は今まで出会ったあのどうしようもないプロデユーサーたちと一緒だ そういう連中たちと関わっても結局食い物にされるか、奴らの言いなりにさせられるか・・・それだけだ」

「もうこういった連中と関わり合いになるのは一切止めよう」

そして修子は次第に自分が今やっていることの意味を理解し始めていた 自分独りで生きていくだけなら今までどおり「ハコ」の世界でやっていれば良かった しかし、今では自分の周りに最低でも3人の若者たちが居て、自分には彼らを生活面からも精神的にも面倒を見ていく責任がある 彼らにこれから先も、あのようなどうしようも無い連中の犠牲になるようなことが起きるのを自分は体を張って防いでいこう・・・

それまでのライブハウスを中心にした音楽活動にもすでに限界を感じていた 自分は決してお金や名誉のためではなく、むしろ魂の救済を求めて苦行のような姿勢で演奏活動に向き合ってきた しかし結局ほとんどのライブハウスにはそういう気持ちを理解できるような人たちは居なかった 怖れて遠巻きに覗き見してるか、とんでもない見当違いなことを言って来る人間とか・・・

ふと最近あった出来事を思い出していた

それはある大学の学園祭に呼ばれたときのこと 修子たちはあるバンドの前座として出演することになっていた そのバンドはフォークソング界の大御所「T」が組んでたバンドで、当時アルバムを出したばかりで評判になっていた

ところがその当日修子が目にしたのはまだ出番の前だというのに、楽屋で酒盛りをしている彼らの姿・・・なんとウイスキーのビンをすでに2本空けていたのだ

お知らせ

さて、「一ヶ月前」になりましたので告知させていただきます
来月10月21日(土) 久しぶりに仲田修子のライブをペンギンハウスで行います
バンド名が変わりました 『修子&Midnight Special』

メンバーも少し変わりました
仲田修子(vo),ジミー矢島(ag),伊藤悦士(eg),安威俊輔(b),瀬山研二(ds)

オープニングアクト;大濱吾朗(g/vo)

open 19:00 start 19:30 charge \2000

お待ちしてます 生修子を観に来て下さい よろしくお願いします

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

出演するには?

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