ギターギター 45

ところが前にも言ったとおり日本ではまだブルースのブームが起きる前で辛うじてオムニバスの「RCAブルースの古典」というアルバムが94年に国内で発売されますが、本格的ブームが来たのはその少し後・・・たしかラジオで音楽評論家の「中村とうよう」が「ブルースの世界」とかいうタイトルの番組を持って戦前のブルースを中心に紹介してからだったと思います

私がエスティスのアルバムを探していたのはたしか91年・・・その頃はブルースの国内盤はほとんど出てなくて輸入盤がわずか・・・そしてようやく見つけたのがこのアルバム 「Broke and Hungry」でした 写真のジャケットは後に「DELMARK」レーベルから正式に出て日本版で出たものですが。私が見つけたのはたしか「BYG」というフランスのレーベルから出ていたものでした ジャケットもまったく違っていてもしかすると「海賊版」だったのかも知れません

このアルバムには自分だけの特別な思い出があります 大学受験を一浪していた私がちょうど合格発表を見に行った(辛うじて合格しましたが)その帰りに新宿のレコード屋でこのアルバムを見つけてそれを抱えて家に戻ったのです なぜか「受かった」という喜びはほとんど無くて、むしろなんだか暗澹と広漠とした思いに駆られて自分の部屋に引き篭もってこのアルバムを無心に聴いていた・・・その後の自分の人生をまるで暗示するような出来事でした そう・・・「ジミー矢島」が生まれようとしていた・・・そのきっかけがこのスリーピー・ジョン・エスティスのブルースだったのです

ところで、このアルバムの写真を見てお気づきになったでしょうか?

スタジオで録音している光景が映ってますが左からハーモニカの「ハミー・ニクソン」その右がエスティス、1人飛ばして一番右がマンドリンんの「ヤンク・レイチェル」です

その飛ばしたプレイヤー・・・ちょっとマイクケーブルの陰になって見づらいですが、じつはこれがアルバムクレジットにも書かれているとおり、後にアメリカのブルースロックで大きな影響力を持ちボブ・ディランのバックなどで大活躍するギタリスト「マイク・ブルームフィールド Mike Bloomfield」の若い時なのです

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

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