僕の八ヶ岳話 21

さて、足掛け3週間をかけた僕の教習所暮らしもようやく終り再び東京での仕事に戻った ずいぶんと休んでしまったので、その分を取り戻すためにもまた「日勤・夜勤」のくり返し・・・季節はもう冬になっていた

夜中の靖国通りのちょうど靖国神社のまん前の地下鉄の工事のための車線規制の警備業務についた時は、もう本当に疲れと眠気でフラフラになりながら現場に立っていた 脚の下は工事用の鉄板だったので冷えが足元から襲ってくる おまけに連日の寝不足のため、立っていてもふと眠ってしまいそうになる しかし、目の前50~60センチのところを車がびゅんびゅんと走っているのだ 意識が遠のいてふらっと一歩前に出たら命は無い・・・「あと3時間・・・あと2時間・・・」必死に残り時間を数えながら気力でそこに立ち続けた

誕生月の12月に入り僕は運転免許の試験を受けた 実地のほうは教習所ですでに合格してたので、筆記だけだったが、これがなかなか引っ掛け問題ばかりでやっかいな代物だった・・・がなんとか試験には受かった 34歳にして初めての免許・・・写真入りのそれを手にしたときは「新しい人生が始まる」・・・そんな実感がしたものだ

さて、免許を取得したら次は車だ こちらには最初からいくつかの条件があった

条件1;車は軽自動車であること 条件2;予算は30万円代まで 条件3;できればワンボックス 条件4;「4輪駆動」であること

この最後の条件の「四駆」というのがなかなか難しかった 普通の車はエンジンと動輪をつなぐシャフトは1本だけだ これが後輪とつながってるのは「FR」前輪とつながってるのは「FF」と呼ばれているのだが、四駆の場合これが前後両方とつながってる・・・つまり車2台分メカニズムが仕組まれていて、その分値段が高い 同じ型の車で四駆になると大体10万円くらい高くなるのだ しかし、間違いなく冬場は四駆でなければあの土地の道は走れない(実際はそうでも無かったことを知ったのは住むようになってからだが)・・・そう頑なに思い込んでいた僕には「何が何でも四駆」「腐っても四駆」が必要だった

しかし・・・さすがにその予算ではなかなかすべての条件を満たす車には出会えなかった

そして何冊も「中古車情報誌」を読み漁ったあげく・・・ようやく1台の車を探し当てた

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