僕の八ヶ岳話 41

色々な森の中を歩いているとそれぞれの違いに気付く

まず広葉樹の森・・・色々な木々が重なり合い、そしてその下にもさまざまな植物が息づいている まったく違うのがスギ林だ とくにまったく手入れされてなく、枝も伸び放題になったスギは一年中日光を遮り続ける スギ林の中はだから暗くじめっとして植物もほとんど生えない・・・まるで「死の森」のようだ

カラマツ林はどちらかというと広葉樹の森に近い それというのも冬にはすっかり葉を落としたっぷりとした陽光が樹の根元まで届くからだ そして秋には素敵な贈り物がある

それは「菌類」つまりキノコだ キノコは大概はその種類によって出る場所や樹が決まっている 八ヶ岳ではその多くが「イグチ類」と呼ばれるキノコ・・・とくに「ハナイグチ」と呼ばれるものはカラマツの森で発生し地元では「ジコボウ」と呼ばれとても珍重される

どんなキノコか・・・写真をごらんいただこう

出てきたばかりはちょっとナメコに似ていて傘にはナメコ同様のぬめりがある 茎や傘の裏は鮮やかな黄色をしている

これが開くとかなり大きくなり最大では傘の直径が15センチくらいになる 素人でもわりと見分けやすい


というのはこの仲間は別名「アミタケ」とも呼ばれ傘の裏側に特徴がある。普通のキノコはここに放射状のヒダヒダがあるのだが、このイグチ類はまったく違う ちょうどスポンジのようなちいさな穴が無数にあり、この形状がイノシシの鼻口に似てることから「イグチ」と呼ばれるようになった

味はすこぶるいい 中には「マツヤニ臭くて嫌いだ」という方もまれに居るが、ほのかに香るカラマツの香りは少なくとも僕は大好きだ そして茹でたり汁の実にすると独特のヌメリとシャキっとした食感・・・多くの人に人気のあるキノコで、秋のシーズンに山梨や長野の地元料理をやってる店なんかに行くとよく「ほうとう」やきのこ汁の中には必ずといっていいほど入れられる そして、八ヶ岳は山一面を占めるほどのカラマツのお陰でこの「ジコボウ」が初秋から晩秋にかけて大量に発生するのだ!

ちなみに余談だが、「スタジオジブリ」のアニメ「もののけ姫」を見た方はご存知だろうが、この中に出てくる「じこぼう」という坊さんの名前はここから取られてる さらに余談だがこのドラマに出てくるイノシシの化け物「おっこと主」の「おっこと」も八ヶ岳南麓にある地名「乙事」から来てるの・・・だよ!

高円寺ライブハウス ペンギンハウス出演するには?

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする