これぞロックさ       29日

昨日一昨日の高円寺フェステイバル その賑わいも終り高円寺の街はまたいつもと同じ、少し気だるくザワザワと取り留めのない猥雑な街に戻っていた そしてわがペンギンハウスはそんな世間とはほとんど関りのないいつもの空気だ そして、今日のライブが始まる それもいつものように
今日最初の出演者はSHOTGUN BLADE リハのときふと見ると彼がなぜかいつもの青いシャツではなく黒を着ていたので「どうしたの?」と聞くと「ああ、本番ではちゃんと持ってきてますよ」 こんなことが話題になるのが彼らしい そして本番 いつものように気合充分で自分のオリジナルを次々と披露してゆく 最近ちょっと自信みたいなものを身につけたかな・・・安心して聴いてられるなあ 今日初めて聴いたあの曲・・・よかったな

最初のSHOTGUNが気合充分のロックハートを見せたこともあってか、今日の出演者はみんなのっけから気合がすごく入ってた 次に登場した華村灰太郎&サトシ この若いがすごくドライブするドラマーとやるときの灰太郎はいつもよりさらにパワフルだ リズムがどんどん前へのめりこむような・・・それをサトシががっしりと受け止める このコンビのロックパワーは本当にすごいよ ほとんどノンストップで進むステージ、灰太郎がその途中で合図を送る すると客席からはギターを抱えたコバヤンが登場する コバヤンを巻き込んだこのユニットはもう手のつけられないほどデンジャラスでスリリングな演奏になる これは本当にすごいものだった 「まるでフィルモアみたいだったね」終わってから僕がコバヤンに告げると彼はニヤッと笑った

そのコバヤンがステージの下手から上手に移って次のバンドの演奏になる cracks&rabbits 毎月一度のペースでここに出てくれてる彼らスリーピースのユニットは本当に勢いもスピード感も抜群の切れ味を持っている コバヤンの少しスイートなのにパワフルなボーカルがそこにどっかり乗ってどこまでも疾走する そのパワーにみんなは確信する 「いいロックって聴いてるだけで幸せになるよね!」・・・な感じかな それにしても今日のドラムセットのあれは・・・シンバルなんだ

そしてそれまでの猛者たちの「血で血を洗うような」・・・という喩えは違うか・・・ものすごい気合の応酬を実は物陰からじいっと見つめる者達がいた それが最後に登場した東京セッションだ アコギ2台での演奏そしてリハの時に何食わぬ顔でビートルズやザ・バンドなんかをやる彼らの演奏はうっかりすると「際物」とか「色物」として捕らえられてしまうかも知れない でもその演奏を見ているうちに客席にいるほとんどの観客がこの演奏がものすごく高度なロックスピリットと技術で出来上がっていることに気が付くと思う ボーカル星川の人を食ったように変態チックなパフォーマンスはそれは彼らが実はロックの王道をずうっと進んできたのにそれに気が付かない人への皮肉なのかも知れない 幸い今夜のペンンギンハウスには「ロック」が何かをよ~くわかってる人ばかりだったようだ 演奏中もそして終わってからも、彼らに対する惜しみない拍手が店を満たしていた

・・・高円寺ライブハウスの夜はふけていった・・・

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