誰にでもわかるPAの話 ,11

『PAって何? 6』

1870年代に「トーマス・エジソン」が「蓄音機」を、「アーサー・ベル」が「電話機」を発明しました。 蓄音機は「fonogram」という名前で、初期の蝋管から「シェラック」という合成樹脂を主にした円盤に変わり、前回説明した「ダイアフラム」を使う事で手軽に家でも録音された音楽を再生して楽しむことができるようになりました。平べたくて薄い「レコード」は持ち運びや保存にも便利だったのです。

そして同時期にベルが開発した電話機・・・これは音声を電気信号に変えて電線を通して遠くにいる相手にまた音声として再生させるものです。

ここで「なぜ音が電気信号に変わってまた音になるのか?」という素朴な疑問が出てきますよね! え、来ない?・・・そんなの当たり前じゃん・・・と言われるのも当然で、僕らは今じゃどこに居ても気軽に遠くにあるものの音や映像まで受けられるそういった文化にすっかり囲まれてるわけですものね。

ただ、一応「なぜそうなるのか」ってことをちゃんと理解しておくのも必要かなと思いまして。はい、ここからは少し難しい話になっちゃいますよ!苦手な人は読み飛ばしてもらって結構です。

皆さんは「フレミングの法則」ってどこかで聞いたことありますか? ほーら、もう理科が苦手な人はこれだけで拒絶反応が出てきちゃったでしょう(笑)。もうちょっと我慢してね!

今はどうだかわかりませんが、僕らの世代だと多分中学生ぐらいの頃に授業で習ってると思うのですが・・・「そんな昔のことは覚えてない!大体そんな時は居眠りしてたよ」・・・はいはい、きっとそうですよね。 僕もだからその当時はちんぷんかんぷんでした。でもね、実はこれがまさに「音を電気に変える」ということを実現してくれる法則だったのです。
はい、では図を出しますよ。どう?なんか見たことあるような・・・

これは「フレミングの左手の法則」というやつを解説したものです。左手の「親指」「人差し指」「中指」・・・この3本をそれぞれが直角になるように立てます。

これってあの「ラッパー」の人たちがよくやるポーズに似てないかい?イエーイ!

さてさて、この図を見せられても「何のこっちゃい?」・・・と大概の人は思っちゃいますよね。なるべくわかりやすく説明しますよね。

この「力の向き」「磁界の向き」「電流の向き」の3つはそれぞれどれかの2つが作用しあうと残りのもう1つが起こる・・・そういう関係なのです。ええと、たとえを「不倫」にしましょうか(笑)。

磁界を亭主、電流を愛人とします。亭主が愛人に接近します。「ねえねえ~、今夜一緒にどこか行かない?」するとそれに気がついた奥さんが「力」つまり動き出すわけです。 ちょっと喩えがマズいか・・・。
とにかくこういうことです。磁界のあるところ・・・つまり磁石の近くに電線があってそこに電気が流れると電線が力を受けて動くのです(下の動画をごらん下さい)

これは逆も有りで、今度は磁石の近くに張った電線を動かすとそこに電気が発生します。

実は発電もモーターが動くのもこの原理を応用したものなんですよね!

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