エボニーのはなし

「エボニー」とは和名で「黒檀」という

まるで炭のように真っ黒で硬く非常に耐久性のある木材で、一般にはあまり使われてないが僕ら弦楽器を使うミュージシャンにはとても親しみがありまた大事な木材だ


たとえばギター、マンドリン、などの指板やブリッジ バイオリンやコントラバスの指板やテールピースなど・・・高価格のものだったら必ずこの木材が使われている

なぜか? それは硬くて耐久性がありなかなか減らない・・・だけでなくやはり何より大事なことは音の「伝達性」がいいこと つまり音質「鳴り」に一番関係してくるからだ

僕が使ってる「SAKATA OM-28」にも「TAYLOR 110」にもこの木材が使われている

ところが、この木材が今原産地であるアフリカや南米などから急速に消えつつある その主な原因はやはり人類だ ここ数十年間の大規模な森林伐採や乱獲によりどんどんその姿を消していきつつある すでに「ハカランダ」と呼ばれるブラジリアンローズウッドは絶滅寸前で「ワシントン条約で象牙やべっ甲などとともに取引が禁止されている ハカランダに替わる素材として使われてきたインディアンローズウッドも近々その対象になる・・・いや、もうなってたのかも 今実はギター業界はかなりの危機を迎えている これらの材料はかつてギターを作る上では無くてはならないものだったからだ

ギターのトップ(表面板)に使われているスプルース以外の木材はどんどん減ってきている


それに対してギターメーカーがあるプロジェクトを始めた それはTAYLORギターの創設者でもあり今もトップを務める「ボブ・テイラー」の働きかけでアフリカでエボニーの苗を植える運動が進められているのだ これからはほかのメーカーもぜひこのプロジェクトを広げていったらいいと思う 少なくともギターがすべて人工素材で作られる時代が来るのがいやだったら・・・

僕が大好きで良く見ている「ナショナルジオグラフィック(NATIONAL GIOGRAPHIC)」のサイトに載っていた記事をここにリンクするのでぜひ読んでみて下さい

ギターに使う希少な黒檀の森、アフリカで再生へ

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