眠れない?   4日

今日、仕事に向かいながらこんなことを考えていた 「夜時間者たちだけの街って出来ないかな」 つまりこういうことだ 学校も病院も役所もお店も開くのは夜 そこの住民は全員夜は働いて朝方帰ってきてから眠る 町全体が大きなドームになっていて朝になると暗くなる 夕方にそのドームの天井を人工太陽が昇りだす「お早う、今日は早いね」「うん、寝起きに用事があってね」時計は午後4時・・・こんな街があったらいいな そうすればぐっすりと眠ってる時に宅急便に起こされたり選挙の宣伝カーの声で目覚めたりしなくてすむのだが・・・まあ僕が生きてるうちは無理かな
さて、今日のライブの話をしよう 今日は弾き語りが2組、バンドが2組 その最初の弾き語りは若い一人涙だ 僕はとにかくこの短い期間の彼のミュージシャンとしての成長ぶりに目を見張ってる 若いというのは素晴らしい ものすごい吸収力で周りを取り込み新しい自分を見つけ出してゆく この半年ぐらいですっかりタフでパワフルで素敵なシンガーになってきた 彼の歌うオリジナルにはちょっとSFのような童話のような不思議な世界があって聴いてるとなんだか夢の中にいるような気分になる それにしても彼のギターも歌もすごく野太く力強くなった アコギをかき鳴らしながら烈しく動きシャウトする・・・観ていて僕はある人を思い出していた 今から40年くらい前に確か杉野講堂で観たエンケンこと遠藤賢司だ 「アコギでもロックはできる」僕にそう確信させてくれた人だ ガンバレ!平成生まれの(?)エンケン

次はユニットだ Pocket Rocket という3人組のバンドは最近メンバーチエンジをしてリズム隊が強力になった それでも・・・ごめんね、怒られると思うけど彼らは決して上手くない・・・というより下手だ(笑)ギターのシンは夢中でリードを弾いてるとリズムが今どこにあるのか解らなくなっちゃう時があって空回りしたり有名な曲のリフなんだけど「あれ?どこか違うぞ・・・」なんてことがあったり・・・観てる方が時々はらはらしてしまうことがある にも関らず・・・だ かれらの演奏は理屈抜きに楽しいのだ シン自身が「クラシックロック」(へ~え、そういう言い方があるんだ)と呼ぶ大好きな60年代のロックを弾いているときの嬉しそうな顔ったら・・・本当にロックが好きなんだなあ・・・そういう彼らの素直な気持ちは客席にもよく伝わる 全部の演奏が終了した 「アンコール!」客席から大きな拍手が・・・それに応えてやった「Born to be Wild」・・・だからそのリフ 変だって(笑)

そして、バンド2組目 アンギャーと仲間たちの登場だ アンギャー(vo/g)柴田エミ(p)金沢博文(per)タケノヤとモミ(per)この4人ともすっかりお馴染みになったが、とにかく彼らの出す音は気持ちがいい エミちゃんの無茶苦茶ロール&ドライブするピアノもキンちゃんの多彩なまるで町の風景画音になったようなパーカッションもタケちゃんのぶっといカホンの音も全部気持ちがいい それがアンギャーのパーカッシブなギターとちょっとおどけてそして説得力のあるボーカルと合わさるとここにすごく気持ちのいい「アンギャーワールド」が出来上がるのだ 聞くほうはもう安心してすべてを任せていればいいのだ そして、アンギャーのあの上下が対象のようになった顔がいつもの曲であの表情を見せてくれるのか・・・くれた! 出た!「ベロベロ・バ~ッ!」シャッターチャンス!

そして、2人目のソロアーテイストが今日最後の出演者ひひひのひ だ 今日はなんでも体調が悪いと言っていたがそんなことで「ひひひのひ世界」は少しもぐらつかなかった 今日は彼の演奏を初めて聴く人が出演者を含めて多かったのだが、みんな口をあんぐり開けてこの演奏に打ちのめされていた そりゃそうだ この何回も聞いている僕だって毎回意識がフリオーズしてしまうほど彼の表現は本当に毎回違う「何か」を見せてくれる 一体どこまで引き出しがある人なんだろう 自分では「出来が悪い」と言ってた新曲(?)だって僕はびっくりしたんだ 今度は何をするんだろう・・・くどいようだけど僕が今一番リスペクトするギタリスト(表現者)ですから そして、最後の曲はやはりあれだった プログレッシブなギターワークに続いて歌が始まる「眠ろう・・・」

・・・そして高円寺ライブハウスの夜は・・・

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