僕が東京に来た理由 9

・・・とは言ってもそこは全くの「未経験者」,色々な書物や現役PAオペレーターをやってる知り合いなどから教わった情報を基にそれこそ手探りでやり始めた。もちろんそんなやり方では上手くいくわけがない。始めたはいいが全くの「五里霧中」・・・そして悲惨!

ただでさえそれまで居たオペレーターをまるで僕が追い出したような形になってたので、風当たりは全くの逆風・・・それもかなり強烈な・・・「なんだあの変なオヤジは!?」というアウェイさは・・・まるで南極でブリザードに遭うような境遇に放り込まれた。

そしてあちこちである者はSNSを使って、あるいは直接僕に向かっての非難を浴びせ始めた。

「ペンギハウスのPAは最悪になったな」などという悪口を公然と書く者も居たし、「こんなPAじゃ演奏にならない!」と直接お叱りを受けることもしばしば・・・。

そういわれても仕方がなかった。確かに自分でも「ひどいな」と思ってたのだから(笑)。とにかくそういうお叱りやバッシングはすべて謙虚に受け止めて、日々努力と工夫に明け暮れる・・・それにしか僕にできることは無かった。

ただ、これだけは確信を持っていた。「いい音とは何か?」それだけは知ってるし解ってる・・・僕を支えてたのはそれだけだった。あとはどうやってその「いい音」を作るのか・・・その試行錯誤は実は今でも続いている。この作業に“終点”は無いのだ。

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