僕の八ヶ岳話2020 .4

9年ぶりにまた八ヶ岳での暮らし・・・以前と同じように・・・といきたいのだが、前とはかなり違っている。その一番大きなところは「足」だ。
東京に出て行ったとにき僕はそれまでこちらで乗り回していた車を手放した。使わず置いておいても税金や車検代など、余計な経費がかかってしまうので処分することにしたのだ。
そういうわけで今の僕の唯一の足は文字通り自分の足、そう歩くことだけなのだ。
一応週に一回だけはかみさんが使ってる車を使っていいことになってる。でも、やはり好きな時に出かけたい・・・となると自力で歩くしかないのだ。健康のためには歩くのもいいことだ。でも、ここは八ヶ岳の中腹近く・・・ちょっと出かけると言ってもウオーキングというよりは「トレッキング」になるのだ。
この日は清里のひとつ先にあるJRの野辺山まで出かけることにした。清里駅まではかみさんに送ってもらって小海線清里駅まで・・・。野辺山へは車ではしょっちゅう出かけていたが、列車で行くのは初めて!わずか1駅だが何だかちょっと旅行気分になる。清里駅のホームで列車を待っていると向こうから単線の線路を走ってグリーンの2トーンの列車がやってきた。

山梨の小淵沢と長野の小諸をむすぶこのローカル線、電化はされてなくて列車はディーゼルそしてワンマン運転だ。清里駅を出発すると列車はすぐに深い森の中を分け入るように進む。単線だから列車と周囲の森とは本当に額をくっつけるような近さだ。ぐんぐんと勾配を上りそして昇り切ったところで急に景色が広がる。そこがJR鉄道最高地点・・・標高1375mのそこはどうってことのない踏切なのだが・・・そこから鉄路はゆるやかでそして長い直線になる。その先に野辺山駅が現れる。ここが終点なので僕もそれほど多くもない乗客も全員降りる。

駅前はがらんとしていて土産店が数件あるくらいでちょっと殺風景だが、目の前には遮るものがほとんど無いので八ヶ岳がどどーんとその全姿を見せている。
野辺山に来たのは訪れたい場所が2つあったからだ。そのまず1つへ僕は向かった。

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