さて、週のまだ半ばもちろん平日だが今日のペンギンハウスライブは５対バン それもなんだかすごい顔ぶれが揃ってしまった
最初の演奏者は hanji というソロプレイヤーだ ペンギンハウスには久しぶりの登場だ
かなり独自のスタイルを持つ彼は前回はたしかギターを弾きながらそれにさまざまなエフェクトをかけ、インプロ～ノイズ系のあたりを作り出す非現実的な音世界を作り出していた
今回久しぶりに来た彼はなんとギターも持ってない で、楽器は？と訊くと「これです」と言って２つの機材を僕に見せた ひとつはFENDERのDELUXEアンプのﾐﾆﾁｭｱ版 その配線回路に直接金属物を押し当てることで出てくるノイズみたいなものにさまざまなエベクトをかけて音源とする もうひとつは旧～いNATIONALのカセットレコーダー かなりレトロなものだが、これのピックアップ部にやはり何らかの刺激を与え出てくるものを音源とする その2つを核にしてかなりノイズっぽい音を生み出してゆく・・・おお、最近こういうコンセプトで演奏するアーティストがめっきり減ったのでなんだか懐かしかったよ（笑）
2番目に登場するのは2人のユニット BUCKINGHUM BABYS だ g/p/vo と b という編成
彼らの演奏もまたインプロにかなり寄ってるが、今日僕はふと気がついたことが幾つかあった
まずひとつはギターがすごく上手くなってたことだ それは彼女がサウンドチェックをしながらギターを「ジャーン」とストロークで弾いたときだ すごく歯切れの良くって輪郭のくっきりとした音が出た 前はどちらかというと雰囲気や感性だけでやってるような感じがあって、多分元々ピアノ弾きだった彼女があとからギターを弾くようになったというようないきさつがあるようなんだが、だいぶ練習してるんだなあ～というのがその音色聞いたときによくわかった だからかなりインプロ的なフレーズ弾いてもそれがちゃんとした音になってた これ、ハラタカシに聴かせたかったなあ・・・彼なら何と言っただろう あと、彼女のボーカルというかボイスがすごく綺麗だということ、それにピアノの音の粒がすごく経っていて揃っているっていうこと やはりちゃんと音楽の訓練してないとこういう音は出せないんだと思う そして、相方のベースの音使いのセンスもいいねえ
3番目はサックス奏者トモを中心にしたユニット varuk だ トモはロックバンド「ローライフサーファー」んおボーカルでもあるが、最近はもっぱらサックスプレイヤーにシフトしているみたいでしばらく彼のボーカルを聴いていない
今日は彼のほかはベースとドラムという3人編成だった
曲はこれもインプロっぽいが、はっきりとしたリズムとリフの連続の上に組み立てられている いつもはこれにディジュリドゥーが加わりさらにエスニックやアフリカンなテイストを出している
この催眠術的なサウンドって訊いてるとだんだんと意識の奥のほうへ深く入ってくるので「脱法ドラッグ」より危険かも（笑） あのフレットレス5弦ベースが高いほうで弾き続けるフレーズって本当にヤバい感じがするなあ・・・
そして4番目に登場したのは久しぶりの solo-emma だ solo と言いつつp/vo のemma がソロで弾き語りは今日は3曲 今日の出演者の中では唯一インプロ系ではないスタンダードなオリジナルを歌う彼女のステージはかえって今日の中では”異色”になっていたが、そのあとに登場したバックアップメンバーがそうはさせなかった
ベースのシイナはいつものメンバーだがあと二人がなんとEMISHIのハラ☆タカシ（g）と奥瀬健介（ds）だったのだ もちろん彼らは今日そのあとで登場するのでここでジョイントしても不思議はない
ただ、インプロユニットの中でも最右翼・・・いや、ハラのことだから「最左翼」の彼らのことだ どんな演奏になるかと思ってたら・・・案の定（笑）曲は「パヒューム」の曲だったり「イパネマの娘」などのJポップやスタンダードだ それをどうするか・・・いやあ、ハラのそれらの「ぶっ壊しかた」が凄かったねえ！ よくemmaあれで歌えたよね（笑） すごくポップだった曲がとてつもなくアバンギャルドなものになってゆく現場を目撃したよ～
そしてその二人がそのままステージに残って今日最後の演奏者 EMISHI の登場になる
実はそのドラムの奥瀬は先日家族で奈良に引っ越したばかり 今日はEMISHIのためにわざわざ上京してきたという そういうわけでこの二人が揃って演奏する姿を見られるのもしばらく無いかも知れない 夏を前にコーヘイフジノとかここにすっかり馴染みのミュージシャンたちがトウキョウを離れてゆく・・・ちょっと寂しいね もちろん新たにやってくる人もいるわけなんだけどね
真夏がもう少しでやってきそうだ 今年の夏は色々な意味で寝苦しい夜が続くんじゃないかなあ・・・
最近の若い人たちの音楽離れがまたさらに加速しているそうだが、いいライブをやっているプレイヤーがまだまだ居る 酒でも飲みながら今日は思い切り騒いじゃおう・・・
お、今日の彼らの最後のほうはちょっとセンチメンタルな曲になってるなあ・・・EMISHI いいユニットなんだよなあ・・・
高円寺ライブハウス ペンギンハウス
