暑さをしのぐ方法 何か知ってる? エアコンのお世話にあまりなりたくない昨今、でも我慢にも限界があるし クールビズだとかグリーンカーテンとか色々言われてるけど、何年か前に僕が発見した対暑法を教えよう ただし一般向けじゃないからね もう暑くて暑くてどうしようもない時、沖縄焼酎の泡盛それもなるべく度数の高いのをストレートでくうっとやるんだ 不思議と皮膚感覚が麻痺するようで暑さを感じなくなる・・・ほら、一般向けじゃないって言ったでしょ この方法は僕が蕎麦屋をやってた夏に見つけたのだ まあお陰で高血圧になったようなものだけどね(笑) さて、ペンギンハウスにはどんな暑さ忘れのやりかたがあるだろう
暑さを忘れる・・・そういう意味では今日最初に登場したきぬがさやなんかぴったりだと思う ag,b,dsの3リズムにソプラノsaxとクラリネットがソロをとる そのサウンドは本当に日陰でくつろいでいる時のような涼しい安らぎを与えてくれる デイブ・ブルーベックやポール・ウインターを聴いてる時みたいな 表で煮えくり返っていた空気が静かにクールダウンしていくようだ(ちょうどそこ頃中央線がまた止まっていたそうで、煮えくり返る人が多かっただろうね) 本当、外に出るのがいやになるひと時
暑さには熱さ・・・そういうやり方なのが(?)次に出る塚本真一トリオかな 音の原子がぶつかりあう 時に調和したり真正面から衝突したり、思わずエアポケットが出来たり 塚本ピアノもいつもunivivesやTime Stepperのときに見せるポップなフレーズはどこかに置き去りにしてとにかくその音のぶつかりに率先して飛び込んでゆくようだ 演奏はp,b,dsが作り出すファンキーで限りなくフリーに行ってしまいそうな線上をすごい勢いで走ってゆく 気が付けばこれも立派な暑気払いだった
暑さってなんだっけ・・・とでも言うかなんだか少しクールだったのが3番目に登場したAZUMARIだ 3人それぞれが持つ高度なテクニックを緻密に組み立ててその上にさらに何かを載せてゆく 気が付けばその中にちらっと色々なものがかい間見えたりする あれ?今の何だった・・・g,ds,keyという編成 ベースが居ないなあと思ってるとキーボードがベースパターンを弾いている そのキーボードがソロフレーズを弾きだした おや、なのにベースの音が出てる 見ればギターが「オクターバー」を使ってる 道具使いもクールで達者だ やっぱり若さって柔らかいねえ
今日はここまでずうっとインストバンドばかりだった 最後も?と思ってるとピアノの前に座った清楚な女性が歌いだした 轟渚withイトケン、服部将典の演奏だ p/key,wb,dsというシンプルな編成は音使いも清楚で彼女のボーカルをちょうどいい感じでバックアップしている 轟渚の歌力は前回の出演のときに客席で騒いでいたロックンロールオヤジを黙らせてしまったという実績がある 淡々と脱力で歌われるその歌は全然押し付けがましさがなくて涼しげなのだが妙な説得力がある ひとつにはその歌詞だが彼女の声にも秘密があるかもしれない そのハイピッチで緩やかに歌う声はたとえば谷山浩子や矢野顕子っぽいかなあと思ってたらある歌手を思い出した ケイト・ブッシュだ それもあの奇妙なファルセットで歌ってないときの・・・けっこうあの声にはまる人多いのだよ 実は僕もなのだが 暑かった一日も日付が変わるころには少しは冷めてくるのかな・・・それとも 熱帯夜かな 皆さん 水分はちゃんと取ろうね
・・・こうして高円寺ライブハウスの夜はふけていった・・・