さて、「ワシントン条約」三題話 最後の今日はこれ⇒だ
これは僕の友人で甲府でSAKATAギターを作ってる坂田くんの工房にあるギターの材料だけど、これがかの有名な「ハカランダ」だ
Wikipediaによるとこうだ
ブラジリアン・ローズウッド(学名:Dalbergia nigra、別名:ハカランダ、ジャカランダ)とは、マメ科 ツルサイカチ属の植物。ローズウッド の品種の一つ。 これらの木材は北米を中心とした国々で家具や楽器などで重宝される。 ブラジリアン・ローズウッドはブラジルが主な原産地で、中でもバイーア州東部からリオデジャネイロ市に渡って多く見られる。1980年代以降ブラジルの経済発展に伴い、木材産業は衰退しブラジリアン・ローズウッドの林地も住宅化が進んだことから絶滅の危機に瀕し、ブラジル政府が絶滅危惧種として法規制し、1992年にはワシントン条約 (CITES) のレッドリストIに指定され、大規模な輸出規制が行われた。
・・・というわけで今では「ハカランダ」を手に入れるのは本当に困難な状態になっていてギターに使える質のいいものになると材料費が一台分何十万円にもなるらしい 最近のハンドクラフトギターのいいものでは軽く100万円を超えるものが多いのもこのハカランダを使うから(左は押尾コータローで有名になったグレーベン)
それほど珍重されるハカランダ・・・「そんなにいいのか」と訊かれると僕もちょっと答えに困ってしまう たしかに今多く使われてる「インディアンローズウッド」に比べると硬い材質のハカランダは音の反射がかなりいい レスポンスがすごくいいのだ 普通のローズウッドってなんか音が一瞬ギターの中に飲み込まれて少しして返ってくる感じがあるのだ 一方、そのハカランダのギターってちょっと神経質なところがあってコントロールが難しい ギターがギタリストを選ぶ感じかなあ これは完全に好みの問題なのだけどどちらかというと僕は「マホガニー」のほうが好きなのだ まあ「底が浅い」という感じもあるしいわゆるゴージャスな音ではない でもこのチープさと身も蓋もなく軽い音の返り方とレスポンスのよさが僕のギタースタイルには一番合ってる・・・と思うのだ
まあ、ほとんどは高くてハカランダのギターが買えない負け惜しみなんだけどね(笑)
ただ、この素材が持つ模様と色と質感の美しさ・・・これはやっぱり人気があるのムリないよなあ
でも・・・高すぎる
でも美しいものはいいよねえ 明日はそのギターのもつ「美」の部分に絞った話にしよう
高円寺ライブハウス ペンギンハウス