さて、「ギターを弾こう」の11と12でちょっと取り上げたスライド用のギター・・・これをちょっと掘り下げてみるね
スライド用のギターの中で独得のスタイルを持つ奇妙なギターたち ボディーのブリッジを中心に怪しげな金属の物体、これを「リゾネーター」と呼ぶのでその名前をつけた「リゾネーターギター」 大きく3つのスタイルに分けられる それにしても「ギター」と呼ぶにはかなり奇妙で複雑な形をしているよね あのボディーについてる丸いものは一体何ぞや?
今回はこいつらをちょっと「解剖」してみてあの奇妙な形の理由について知ってもらおうかと思います 何?「そんなの興味ない」・・・・まあまあ、少しだけお付き合いを それでは
まず最初がこれ ボディーはすべて金属で、その中心に大きな「リゾネーター」がある 今ではいくつかのメーカーが同じものを作っているが最初にこれを制作したメーカーの名前を取って「ナショナルスティールボディーギター」という
この構造については後で説明することにして今度は別のスタイル
基本的には前のと変わらないようだが、中央のリゾネーターがなぜか丸くはなく三角形というかおにぎりのような形をしている これも「ナショナルスティールボディーギター」なのだが「tri cone」という 対して前のを「single cone」と言う どうしてそう言うかはあとで説明するね
そしてもうひとつ 木製のボディーに真ん中にリゾネーターがある ちょっと今までのものとはどこか違うスタイルのこれは最初にこれを制作したメーカーの名前から一般には「ドブロギター」と呼ばれてる
上の2台の「NATIONAL」ギターは1925年にドペラ兄弟とジョージ・ビーチャムという人たちが制作をはじめた 特徴はなんといってもボディー全体が金属でできていてその反響を生かしたサウンドはまさに「鳴り響く」といった感じ 「シングル」と「3コーン」を弾き比べてみると前者は弾いた瞬間に「ドッカーン」と音が出てわりと早く残響が無くなるのに対し後者は最初のインパクトはそれほどでもないのだがそのあとのサスティーンが滑らかでよく伸びる音だ(下は比較映像)
そして3台目のドブロ・・・これは経営上のトラブルからナショナル・ギター社を離れたドペラ兄弟が1928年に立ち上げたメーカーのものなのだが、ナショナル音に比べるとまろやかで繊細で哀愁のある音が出る
それらのサウンドの特徴を作ってるのがそれぞれに搭載された「リゾネーター」の違いにあるのだが・・・その説明は・・・おっと、続きは明日ね
高円寺ライブハウス ペンギンハウス