花は散っても      5日

「花散らし」の雨が朝から降り続く 東京のサクラももうすっかり見頃を過ぎて地面に落ちた花びらが張り付いた水溜りを踏みながらペンギンハウスへ向かう

昨日のパンクロックイベントがあって翌日は実はちょっとPAのコントロールに苦労する

まず機材だが、どうも昨日の爆音ばかりに浸っているとマイクもスピーカーもそういう鳴り方に馴染んでしまうのか・・・ちょっと扱い辛いコンディションになる

もっと問題なのはこちらの耳で、高音のキンキンしたところに対して鈍感になっているのを指摘されて気がついたりして・・・いやいやヤバイよねえ(笑)

そんな中今日のペンギンハウスライブを迎える また今日はバラエティーに・・・富み・・・過ぎる(笑)

最初の演奏者はアコギ弾き語りの Behring だ

彼女の歌はどこか精密な”からくり人形”のようなところがある 曲もギターもボーカルも彼女が用意周到に忍び込ませた「媚薬」のようなものがどこかに潜んでいるようだ 「いつも負けてばかり居る」という役を演じつつしっかりとそこから見えるものを切り取って見せるようだ

・・・でなければあんな歌は歌えない 「スクリーミング・ジェイ・ホーキンス」の「I put a spell on you」をあんな風に歌えるのは彼女だけだ
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2番目はバンドだ g/vo , b , ds の3人編成ロックユニット 9413 今日は アツシ(g/vo)、エンジョウ(b/cho)、ブルース(ds/cho)という編成

彼ら・・・特にリーダーのアツシは一見「軽くてオバカなロックンローラー」を意識的に演じているようなところがあるが、その本質はかなり内省的な詩人の魂で出来上がっている

ちょっとバラード風にしてある「ベイビー・アイ・ラブ・ユー」にしても「ルーズルーズ」にしてもやるせない悲しみがその中に潜んでいる それを正面切ってはなかなか出そうとしない彼らだが・・・ここにも「心優しいパンク」の姿が見えるのだよね
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3番目に登場するのはペンギンハウスには初登場のユニット vo/harp , g/cho , b , per の4人組 Rainin in my hearts だ

初登場とは言ったがリーダーでボーカルのタケもギターの徳力洵もここには何度も出演している そこにシミズ(b)、ミヤモト(per)の二人が加わったこのバンドはいつもは高円寺の駅前でよくストリートをやっている そう、リーダーのタケはストリート界ではかなり有名なミュージシャンだ

そんな彼らのやる音楽は「ブルース」・・・ただし一口にブルースと言ってもタケの好きなバラードっぽいちょっとR&Bやドゥーワップのテイストが強いものだった だから「ジミー・リード」の「オネスト・アイ・ドゥー」なんかやったりするわけで・・・いやあこの選曲にはシビレたねえ・・・

おまけに全員ストリートで鍛えているだけあって実にタフで実力を持ったプレイヤーばかり いい演奏だった!
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そして今日最後の演奏者は久しぶりに登場のロックユニット ABC友の会 だ

久しぶりにやってきた彼らはベースが抜けて g/vo , g , ds のトリオになっていた でも演奏はそのベースが居ない分をg/vo のトシミツが低音部を強調したギターワークをすることで補っていた

さすがに僕も最初の2曲ぐらいまでは「ベースが居ないんだなあ」という感触を受けていたが、徐々にこのサウンドが染み込んでくるとそれが全く気にならなくなっていた ある曲では「ベース居るんじゃないの?」と勘違いしそうな場面もあったりして そしてトシミツの変わらぬ熱くてパワフルなボーカル そしてリードギターオザキのあの華麗なソロも久しぶりに聴けて・・・この編成で充分いけるじゃないか! いやあ・・・これもいい演奏だった
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高円寺ライブハウス ペンギンハウス

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