仲田修子話 119

ある日都内のあるライブハウスに出演しに行ったときのことだ その日はもうひとつのバンドと2対バンで演奏することになっていて、修子たちはその後半を受け持つことになっていた ところが開演の時刻になっても先に出るはずのバンドが来ない 仕方なく店側からの要請もあったので修子たちは急遽前半に演奏することにした 修子たちが演奏していると・・・そこへやっとやって来た対バンのメンバーたちがどやどやっと客席に座り込み、修子たちが演奏している最中に大声でお喋りし始めた それを見て修子はすぐにぱっと演奏を止めステージを降り、彼らの居る場所に近付きそこのボーカルらしい女に向かってこう啖呵を切った

「喧嘩しようぜ!おらっ」

有海と増田も普段からこういうことには慣れていたのですぐに修子とともに行動を起こし彼らに脅しをかけた

すると相手の女は恐怖に引きつりながら「だ、だってここには楽屋も無いから客席で喋るしか・・・」などとゴモゴモと言い返してきた

それに対して間髪を入れず修子は「黙れ!ブタ!」と怒鳴りつけた

それを聞いて客席からどっと笑いが起きた 見ればそれはそのバンドを観に来てた客たちだった

相手が抵抗する様子も見せないので修子は「静かにしてろ!」と言い残し再びステージに戻り、途中で止めた演奏の続きを何事も無かったような顔で始めた すると客席から思わず声が上がった

「かっこいい~!」

その当時吉祥寺に2つの有名なライブハウスがあった ひとつは前に紹介した「ぐゎらん堂」もうひとつは同じ吉祥寺でも中央線の南側にあった(いや、今でもある)「曼荼羅(まんだら)」だ

実はこの2店は60年代にあった過激派活動のそれぞれが対立していたセクトの出身者で経営されてたのでお互い反目しあってた・・・という噂があった
修子たちはその両方の店に出演していた(何しろ日本虚無党なので)

そしてそのどちらの店でも格別な待遇を受けていた 「ぐゎらん堂」に出演すると終わった後で必ず寿司や刺身などが振舞われた(ちなみに筆者も何度もここで演奏していたがそういう待遇は一度も受けたことが無い) 一方「曼荼羅」では出るたびにウイスキーのボトルを1本プレゼントされていた

そういえばある日、曼荼羅へ修子たち「ペーパーナイフ」が出演したとき・・・彼らはその日の「夜の部」に出演することになってたのだけど、その日の「昼の部」には別のバンドが出演していた 告知ボードにはそのバンドの名前が書かれてあった

「RCサクセション」・・・と

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

出演するには?

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