このレコーディングにとって何より大事なのはその「音源」です
私はそれこそ森や渓流や野原、山の頂上から谷底まで・・・さまざまな場所で録音をしました 録音の機材はできるだけコンパクトにする必要がありました
自宅の前の森なら録音機からケーブルを延ばしてその先にコンデンサマイクを付けて、というやり方で出来ますが、ほかの場所ではそういうわけにはいきません
そこで使ったのがこの機材 SONYのデジタルレコーダーでした コンパクトですがかなりいい音で録音が出来ました
次に聴いていただく曲は「武川 6・23」というタイトルが付いています
南アルプスを源流とする「小武川」という河の河川敷で録音した音がベースです
ただ、このときはかなり苦労しました これが機械の特性でもあるのですが、どうしても近くの音は大きく、遠くの音は小さくなってしまうのです
人間の耳は実はとても優れたマイクロフォンでして、たとえばうんと遠くで出ている小さな音でも脳のフィルターでその音だけをクローズアップして聴き取ることができるんですね
私の持ってた機材ではどうしてもそれが出来ませんでした そこで取った手段がこうです
河のあちこちのポイント・・・5~6箇所でそれぞれ録音して、そのあと家でレコーダーでそれらの音をミックスする・・・すごく人工的な作業でしたが、こうすることでようやく河の岸辺に居て聞こえる自然の音を収めることができました
11分以上の長い曲ですが、中で美しい鳴き声が聴こえるのは「カジカガエル」です 6月の23日に収録したものです
高円寺ライブハウス ペンギンハウス