大仕事         14日

さて、日記も200回を突破してあとは年末に向けて毎日淡々と仕事は続くのだけど、今日はオープン前にちょっとした大仕事をした(大でもないか) 実は先日、明日の仲田修子ライブのためペンギンハウスでリハをやっていたとき、僕は上手ピアノのすぐ前が定位置なのだがそこに居て瀬山のカホンが鳴ると僕の頭の上からまるで低音が降り注いでくるように聞こえる その位置から動くとそんなことはなくなるのだが・・・実は以前からここの出演者に「上手のほうに居ると低音がすごく響きすぎるくらいに響く」というご指摘を何度か受けてたこともあったので「ああ、これかあ」と納得したのですが、じゃあなんで?・・・とよく調べてみたらそのスピーカーのすぐ前面を排気用のダクトが横切っていてそれが共鳴して響くことがわかった なるほど、たしかにその部分に布などを巻いてミュートしようとした痕跡がある しかし、そんなもんじゃ効くはずもなくダクトはまるでホーンのように鳴り響いていたのだ 僕がここのPAやり始めた頃から左右のメインスピーカーの鳴りの違いがあって気になってたのだ そこで、このダクトなんとかならないか調べてみた すると、これが実際はまったく機能してないつまり全然吸ってないことがわかった じゃあ取り外しちゃえ・・・というわけでレンチを使ってスピーカーのまん前にあたる所だけとりあえず撤去してみた いやあ大仕事だった! 作業後音を出してみた うん、なんか左右のバランスがよくなったように聞こえる さあ、これで今日の出演者の音がどう変わるか・・・

そういえば「仕事」って英語に訳すと「buisiness」「job」あるいは「work」だね 今日の出演者にとっては演奏はworkかね さて、今日最初のworkは吉田雄吾によるものだ 彼といえばその激烈な表現法による歌世界の構築で(ちょっと言葉が硬いよね)まあとにかくビックリするようなパフォーマンスと人間とは思えないような変な声でペンギンハウスで異彩を放っているが今日もすごかった! それにしても今年1年で300曲作ったとは・・・すごい「仕事」だなあ 来年もよろしく!

そして、2番目はタナカタツ 今年ペンギンハウスで音楽人生をスタートさせた新星だ とにかく若い!そしてまだ発展途上中の彼は未完成のところを一杯含みつつ日々進化し続けるという面白い未知数で満ちている 今回はまず後ろの壁に自分の描いた絵を貼りつけ・・・そして宮沢賢治の詩の朗読から始まった 本人は緊張しているようだがなかなか意外性を持ち出してくる彼のパフォーマンスから目が離せない・・・タツよ、今日はどこへ行く

そして3番目に登場したプランチャーチョップステイック 彼らのworkはやはり音楽の世界に「愛」と「エロス」を持ち込んだことだろう そういえば元々「エロス」とはギリシャ神話の愛の女神の名前だからエロ=愛なんだろう そういうわけで彼らの、と言うよりボーカルのアサイの作る歌はエロスに満ちている それもなかなか凝った言葉遊びが秘められていて「人の夢ははかない・・・儚い」なるほど・・・儚い・ハカナイ・・・穿かないと来るんだよなあ それにしても「Gで出す」とはねえ(笑)来年も「エロスの伝道師」としてがんばってほしいねえ

そして、workといったら今夜は彼だろう 体調不良のため休演となったミノルBグッドに代ってさっき演奏したタナカタツが再び登場 2ステ-ジ目はどんなものを見せてくれるのか・・・これは責任重大だぞお 2回目の客席はその前のプランチャーの演奏で盛り上がった客席がざわざわしてる状態 その中でさすがにちょっとやりにくそうだったがそれでも集中力と気合で最後はしっかり観客を惹き込んで今日の大役をこなしてくれた 今年もがんばった そして来年もgood workをね!

・・・こうして高円寺ライブハウスの夜はふけていった・・・

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