CD制作裏話  27

そして「St.Louis Blues」

この元々はジャズオーケストラ用に作られた「ブルース音楽」の曲をどういう風に料理しようか・・・これに関しては実はもう当初から僕の頭の中では決まっていた

「ジプシージャズ風のアレンジ」282

そしてこの曲では電気楽器は一切使用しない・・・そう決めていた

今回のレコーディングにウッドベースの安威俊輔を起用したのもこの曲の構想が頭にあったからだと言ってもいい

編成は リズムギター(ag)、リードギター(ag)、ウッドベース、ドラムス

ベースはクラシカルな雰囲気を出すため4/4の頭拍を出し続けるというオーソドックスなパターンを、ドラムスはハイハットとスネアのブラシワークに徹してもらった

この安威、瀬山両名がいいリズム隊を作り上げてくれたのでそこにやはりシンプルな4拍うちのリズムギターを加えた

そしてリードギター 使用したのはSAKATAギター ここではちょっと普段のアコギの音とは一味違う音を作りだしたかったのでマイクをギターのサウンドホール付近ではなくブリッジのあたりに向けて録音した 結果ちょっと枯れたようないい音になった

そしてボーカルとリードギターの絡み・・・このリードは修子のボーカルの録音のあとで録音した

ボーカルと完全にシンクロしボーカルとギターがコール&レスポンスするようにした

ここがブルースにおけるボーカルとギターの関係性の一番大事な部分だ

ギターのオブリガードは常にボーカルに呼応する形をとる・・・決してボーカルより前に出てはいけないし下がりすぎてもいけない ギターは歌の中のボーカルが表わしてない部分を表現する・・・ブルースの中でのギターの役割にはこういうことがすごく重要なのだ

そういうことがよくわかる曲をひとつ紹介する

戦後シカゴブルースの中にあっても独特の位置を作っていたギタリスト「エルモア・ジェイムス Elmore James」 の「Something inside of Me」 シンプルなフイレーズなんだが、エモーションがそのまま吐き出されるような素晴らしいプレイだ

高円寺ライブハウス ペンギンハウス

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